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ネジバナ(捩花) [山野草]

ネジバナは低地から亜高山帯までの、芝生や湿地帯の明るい場所に普通に見られる多年草(いわゆる雑草ですが、ラン科)です。葉は濃い緑色で根元に集まってつき、1~8本の株立ちになります。地下には多肉質の太い根が10~15cmほど伸びています。株の中心から高さ15~40cmの花茎をまっすぐに伸ばして、らせん形に花をつけます。その独特な形で人気が高いです。1つの花は5mm弱ですが、明るい桃色と独自の形で目立ちます。花後、タネを散らすと株は一時休眠して、その後、芽を出します。
 ネジハナの花の巻きつき方は、実は一定ではありません。右巻きもあれば左巻きもあります。なかには、らせん状にねじれないものや、途中からねじれ方が変わるものも。「ねじり草」や「ネジレバナ」などの呼び名が生まれたのも、そんな特徴的な姿ゆえです。
ネジバナには夏葉と冬葉があります。夏葉は冬葉の中心から生え、細長く大きな形をしているのが特徴。秋になると、夏葉のわきから冬葉が出てきます。冬葉は短くて丸く、冬葉が出ると夏葉は終わり。ネジバナはこのサイクルを繰り返します。

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撮影:2017年7月7日 京都府立植物園にて

名称:ネジバナ(捩花)
科:ラン科 ネジバナ属
園芸分類:ラン,山野草
形態:多年草
原産地(分布):日本各地(種としては、北はウラル山脈、南はタスマニア島まで広く分布する)
品種名:
草丈/樹高:15~40cm
開花期:6~7月
花色:ピンク,白
その他:別名がモジズリ(綟摺)


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ニワナナカマド(庭七竈) [花木]

ニワナナカマドは、中国に分布するバラ科ホザキナナカマド属の落葉性低木です。
花期は6~9月で、花期になると、その年に伸びた枝の先に円錐花序を出し、白い小花を多数咲かせます。
花は径5~7㎜程度で5枚の花弁を持ち、20本の雄しべと先が5裂した雌しべがあります。
雄しべは花弁とほぼ同程度の長さで、よく目立ちます。
葉は奇数羽状複葉で15~21枚の小葉が付き、互生します。
小葉は披針形で縁に重鋸歯があり、先端が尾状に長く伸びています。
枝は分枝して上に伸び、樹高2~3m程度に成長します。
「ニワナナカマド」の名前は、ナナカマドによく似た葉を持ち、ナナカマドほど大きくならないことに由来しています。

※ナナカマドはナナカマド属の落葉性高木で、樹高10m程度に育ちます。


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撮影:2018年6月5日 京都府立植物園にて

名称:ニワナナカマド(庭七竈)
科:バラ科 ホザキナナカマド属
園芸分類:花木
形態:落葉性低木
原産地(分布):中国
品種名:
草丈/樹高:2~3m
開花期:6~9月
花色:白色
その他:別名 チンシバイ(珍至梅)


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ナデシコ(撫子) [草花]

ナデシコの仲間であるダイアンサス属は、世界に約300種が分布しています。やさしい草姿に可憐な花を咲かせ、香りも魅力です。
わが国では、秋の七草の一つであるカワラナデシコをはじめ、ハマナデシコなど4種が自生し、このほか、ヨーロッパ原産のタツタナデシコやヒメナデシコ、中国原産のセキチク、北米原産のヒゲナデシコなどが古くから観賞用に栽培されてきました。品種も多く、種間交配によってさらに多くの園芸品種が育成されています。花壇やコンテナ、鉢植えだけでなく、高性種は切り花に利用され、幅広い用途があります。園芸品種には、四季咲き性のものが多く、常緑性で耐寒性も強いので、品種や場所によってはほぼ周年にわたって観賞できるほどです。

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撮影:2018年6月5日 京都府立植物園にて

【種類(原種、園芸品種)】
カワラナデシコ
 日本各地に自生。やさしい草姿で、花弁に深い切れ込みが入る。秋の七草の一つ。

◇ヒゲナデシコ
 ヨーロッパ原産。茎の先端に多数の小花が集まって咲く。アメリカナデシコとも呼ばれます。

◇タツタナデシコ
 ヨーロッパ原産。蛇の目模様のある花。銀白色を帯びた葉が密生し、冬でも観葉植物として楽しめます。

◇ヒメナデシコ
 ヨーロッパ原産の小型種。繊細な草姿で、こぼれダネでもよく増えます。

◇セキチク
 中国原産。

◇「フォトン」シリーズ
 ヒゲナデシコとカワラナデシコの種間雑種。草丈が高く、丈夫。四季咲き。

◇‘初恋’
 草丈が高く、やさしい草姿で花つきがよい。四季咲き。

◇テルスター系
 セキチクとヒゲナデシコの種間雑種。四季咲き性の矮性種。

◇‘花はな’
 マット状に広がり、グラウンドカバーとして利用できます。




名称:ナデシコ(撫子)
科:ナデシコ科 ナデシコ属(ダイアンサス属)
園芸分類:草花
形態:多年草
原産地(分布):ヨーロッパ、北アメリカ、アジア、南アフリカ
品種名:
草丈/樹高:10~60cm
開花期:4~8月(四季咲きの園芸品種もある)
花色:赤,ピンク,白,黄,複色,黒
その他:


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ナズナ(薺) [山野草]

日本全土の道ばたや畑などで生えます。高さ10~40cmほど。根生葉はロゼット状で、羽状に深裂します。茎の上部の葉は裂けず、基部は茎を抱きます。花は白色で直径約3mm。果実は長さ6~7mmの倒三角形の扁平な短角果で、先端がへこむ。 花期は3~6月です。
秋に芽が生え、早春に咲き始める、春の七草のひとつとなります。
名前の由来は、「薺(ナズナ)」は「撫菜」(なでな) からの変化したとのことです。なでたいほどかわいい菜、の意から。 また、夏に枯れて無くなることから「夏無(なつな)」、これが変化したとも言われています。
別名は、「ペンペン草(ぺんぺんぐさ)」で、風に揺れたときの音からとのことです。

また、ナズナは、民間薬として陰干ししたのちに煎じたり、煮詰めたり、黒焼きするなどしたものは肝臓病・解熱・血便・血尿・下痢・高血圧・止血・生理不順・腹痛・吐血・便秘・利尿・目の充血や痛みに効き、各種薬効に優れた薬草として用いられます。

ムギ栽培の伝来と共に日本に渡来した史前帰化植物と考えられているそうです。

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撮影:2018年3月8日 京都府立植物園にて

名称:ナズナ(薺)
科:アブラナ科 ナズナ属
園芸分類:野に咲く花
形態:越年草
原産地(分布):日本全土
品種名:
草丈/樹高:10~40cm
開花期:3~6月
花色:白色
その他:春の七草の一つ


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トキワキブシ(常緑木五倍子) [花木]

中国原産のキブシの仲間で、葉が銀色を帯びてとても美しい、常盤タイプの園芸種となります。
元のギブシは、
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3~4月、穂状花序を下垂させて、淡黄色の花を多数付けます。雄花は雄しべが8本あり、雌花は花穂が短く、雄しべは退化しているとのことです。
外見で雌雄の区別は難しいが、雄花の方が花序が一般的に長いと
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なので、この園芸種であるトキワキブシ・銀葉および細葉タイプの特徴も同様でしょうね。

ギブシの名前の由来は、藤のようにたれ下がった花かららキフジ(黄藤)とも呼ばれとのことです。

◇「銀葉」タイプ
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撮影:2018年4月18日 京都府立植物園にて

◇「細葉」タイプ
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撮影:2018年4月18日 京都府立植物園にて


名称:トキワキブシ(常緑木五倍子)
科:キブシ科 キブシ属
園芸分類:
形態:耐寒性常緑樹
原産地(分布):中国原産(園芸種)
品種名:
草丈/樹高:
開花期:3~4月
花色:淡黄色
その他:園芸種


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ドイツスズラン(独逸鈴蘭) [草花]

スズランは春の訪れを知らせる代表的な花です。日本で最も多く栽培され、なじみがあるのは、ヨーロッパ原産のドイツスズランで、日本原産のスズランよりも草姿および花ともに大型で丈夫です。
葉の脇から花茎を立て、十数個の白い鐘形の花を総状につけます。花の長さは10mmくらい、花径は10mmから15mmくらいで、短い柄があります。
花被片はつけ根の部分で合着し、雄しべが6本、雌しべが1本です。
葉は卵状の楕円形で、2,3枚が根際から出てつけ根の部分は茎を包みます。
花の後には球形の実(液果)ができ、秋には赤く熟します。花と実にはコンバラトキシンと呼ばれる有毒物質が含まれるので、取り扱いに注意が必要になります。

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撮影:2018年2月22日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年7月3日 京都府立植物園にて

名称:ドイツスズラン(独逸鈴蘭)
科:キジカクシ科 スズラン属
園芸分類:草花,山野草
形態:多年草
原産地(分布):ヨーロッパ、北米
品種名:
草丈/樹高:20~30cm
開花期:4~6月
花色:白色
その他:


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ツルコウジ(蔓柑子) [つる性]

暖地の林下に生える常緑小低木。匍匐枝は長く這い、所々輪生状に2~数個の葉をつけ、先は立ち上がって高さ5~15cmほどにになります。
赤く色づいたツルコウジの果実はヤブコウジよりも大きく、また茎もよく伸びています。
花は6~8月頃にヤブコウジ同様、目立たない小さな花を咲かせます。

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撮影:2018年7月26日 京都府立植物園にて

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撮影:2020年2月1日 京都府立植物園にて

名称:ツルコウジ(蔓柑子)
科:ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
園芸分類:
形態:常緑小低木
原産地(分布):在来種 本州(千葉県以西)、四国、九州、朝鮮、中国、マレーシア、フィリピン
品種名:
草丈/樹高:10~15cm
開花期:6~8月
花色:
その他:


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ツキヌキオトギリ(突抜弟切) [山野草]

低山地の水辺などに生え、2枚の葉の間からつきだしたように枝を出し花を咲かせます。
ツキヌキオトギリのツキヌキは、対生する2枚の葉が繋がって、1枚の葉になったところを茎が通る。つまり、茎が葉を「突き抜けて」見えるところからツキヌキオトギリの名が付けられたと言われています。面白いですよね、どうしてこんな葉っぱの形になったのかな?。
ツキヌキオトギリの名の
オトギリ(弟切)部分は、鷹飼晴頼がこの草を鷹の治療の秘薬としていたのを、その弟が他人に洩らしたのに怒り、斬り殺してしまったという伝説に基づくそうです。止血などの薬用に使われます。

花期は5~7月で他のオトギリソウの仲間より少し早く咲きます。

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撮影:2018年6月11日 京都府立植物園にて

名称:ツキヌキオトギリ(突抜弟切)
科:オトギリソウ科 オトギリソウ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):四国、九州
品種名:
草丈/樹高:20~100cm
開花期:5~7月
花色:黄色
その他:


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チューリップ各種 [球根]

チューリップは花も葉もシンプルで美しく、世界中で人気のある球根植物です。これまでに数えられないほどの品種が誕生し、現在の品種リストには5000を超える品種が登録され、およそ1000品種が世界中で育てられています。品種は、開花期の早生、中生、晩生そして原種の4つに大別され、さらに来歴、花形と草姿などによって15系統に分類されています。例えば、一重咲き、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなどがあります。
球根を秋に植えつけると1月ごろまで芽が出てきませんが、この間に根は伸びています。1月ごろから芽が出て葉が展開し、やがて花茎が伸びて4月ごろに開花します。

和名では、「鬱金香(うこんこう、うっこんこう)」と言います。その名前の由来は、この花の香りがスパイスまたは食品を黄色く染めるのに使われるウコンのような、埃臭いことに由来します。チューリップの花の香りは概してあまりよくありませんが、最近香りのよい品種も増えているとのことです。

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撮影:2018年2月23日 京都府立植物園にて

【サンブッカ】
チューリップ 八重遅咲き系
 八重咲き、ボタン咲きチューリップとも呼ばれる、豪華で、花色も花形も豊富で、人目を惹く花ですね。
 花被片が40枚ほどの大輪で大きな花。
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撮影:2018年2月27日 京都府立植物園にて

名称:チューリップ
科:ユリ科 チューリップ属
園芸分類:球根
形態:多年草
原産地(分布):中央アジア~北アフリカ
品種名:
草丈/樹高:10~70cm
開花期:3月下旬~5月上旬(開花期間は1~2週間)、原種の開花は3月から。
花色:白,赤,ピンク,オレンジ,黄,緑,紫,黒,複色
その他:


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タカノツメ(鷹の爪) [落葉樹]

幹、小枝はともに灰褐色で、冬芽が鷹の爪を思わせるため、この名が付けられました。材は柔らかく、樹皮は灰色で滑らかです。
葉は三出複葉ですが、単葉、二小葉のものも混じるようです。3枚の小葉からなり長枝に互生し、短枝または枝の先端に束生あるいは集中します。葉の表面は緑色で無毛であり、裏面は灰緑色。葉縁は毛状の微細な鋸歯になっており先端が急に細くなり尖がります。葉柄の長さは4~15cm。小葉は長さ5~15cmの楕円形で質は薄い。
5~6月に中心部の白い淡緑色(黄緑色)の小さな花が集まった散形花序を総状につけます。花弁、雄蕊ともに5個ずつで、花柱は2裂です。果実は球形で直径8mm程度の液果。9~10月が果期で、黒く熟します。
落葉高木で雌雄異株。

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撮影:2018年4月16日 京都府立植物園にて

名称:タカノツメ(鷹の爪)
科:ウコギ科 タカノツメ属
園芸分類:樹に咲く花
形態:落葉高木
原産地(分布):北海道南部、本州、四国、九州の丘陵地帯から山地に多く分布する日本特産種
品種名:
草丈/樹高:5~15m
開花期:5~6月
花色:白い淡緑色
その他:


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