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クサボタン(草牡丹) [山野草]

クサボタンは、つる性が多いセンニンソウ属の仲間であるが、茎は直立し、高さは1mになる。冬には大部分が枯れるが、茎の基部が木質化するため、茎の下部は残る。葉は1回3出複葉で、長い葉柄をもち茎に対生する。小葉は長さ4-13cmの卵形で3浅裂し、先端は鋭くとがり、縁は不ぞろいなあらい鋸歯がつく。
花期は8~9月。茎の先端や葉腋から集散状の花序を出し、淡紫色の花を多数つけ、しばしば円錐状になる。細い鐘状になる4枚の花弁に見えるのは萼片で、花弁はない。萼片は、基部は筒状になり、先端は反り返る。萼片の外面は白い短毛が密生する。花には雄蕊、雌蕊ともにあるが、その両方に機能があるとは限らず、雄花と雌花に分化している。果実は倒卵形の痩果で、花後、花柱が長さ15~20mmに伸び、羽毛状になる。
名前の由来は、ボタンに似ているというのでこの名が付いているが葉が似ているだけで、花は似ていない。しかし、センニンソウと同じキンポウゲ科、センニンソウ属。
センニンソウの仲間という理由が、この花の咲いた後の種子を見て解る。白い髭のような毛が種一つ一つから無数に伸びる。

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撮影:2023年10月10日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年11月25日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年12月14日 京都府立植物園にて

名称:クサボタン(草牡丹)
科:キンポウゲ科 センニンソウ属
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):在来種(日本固有種) 北海道、本州
品種名:
草丈/樹高:50~100cm
開花期:8~9月
花色:淡い紫色
その他:



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オニドコロ(鬼野老) [山野草]

つる性の多年草で、いわゆる自然薯(ヤマノイモ)と同じような場所に生える。
イモは横に向かってのび、何年もかけて太くなっていくが、有毒で食べられない。
雌雄異株。雄花序は葉腋から直立し、淡緑色の小さな花をつける。雄花の花被片6個は平開し、完全な雄しべが6個ある。雄株の花の穂は横向きから上向きに対し、雌株の花の穂はのれんのようにぶら下がる。雌株のほうは秋になると細長い果実ができ、雌花序は垂れ下がる。さく果は上向きにつき、3個の翼があり、開いて、中のタネを風とともに飛ばす。

名前の由来は、表面に細かいひげ根が多く、これを「老人」に見立てて野原に生えるため、野老と書くとのこと。

ヤマノイモは秋になると葉わきにむかごをつけますが、オニドコロはむかごはできません。また葉のかたちもヤマノイモに比べると丸みが強く、輪郭がうねうねとする傾向があります。

今回の撮影は雌株。

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撮影:2023年11月16日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年12月7日 京都府立植物園にて

名称:オニドコロ(鬼野老)
科:ヤマノイモ科 ヤマノイモ属
園芸分類:山野草
形態:つる性多年草
原産地(分布):北海道~九州
品種名:
草丈/樹高:つる性
開花期:7~8月
花色:淡緑色
その他:


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キヌタソウ(砧草) [山野草]

キヌタソウは、丘陵地~山地の林下、林縁に生える多年草。茎は無毛で4稜があり、ほとんど分枝せずに直立して高さ30~50cmになる。
葉は4個輪生し、長さ3~5㎝の卵状披針形、3脈が目立ち、葉先が長く尖り、柄はない。
茎の上部の円錐状の集散花序に多数の花をつける。花冠は白色、直径2~3mmで4裂する。雄しべは4個。萼は鐘形で裂片はほとんどない。
果実は球形の2分果で分果は無毛で平滑。これが砧(キヌタ)に似ているとのこと。

和名は、柄のついた果実を砧(キヌタ)に見立てたものという。砧とは衣類やワラをたたいて柔らかくする木槌のこと。

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撮影:2023年7月21日 京都府立植物園にて

名称:キヌタソウ(砧草)
科:アカネ科  ヤエムグラ属
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):本州、四国、九州、朝鮮、中国
品種名:
草丈/樹高:30~50cm
開花期:7~9月
花色:白色
その他:


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シロガネセンノウ(白銀仙翁) [山野草]

シロガネセンノウは、フシグロセンノウの白花品種のことで、山地の林内・林縁などにごく稀に生える 高さ40~100cmの多年草。
1964年、長野県の佐藤邦雄氏が、軽井 沢の山中で発見した。フシグロセンノウは朱橙色の花をつけるが、 シロガネセンノウはこれとは対称的 に清楚な白色をしている。
花期は7~9月で、白い花を茎の先端にまとめて咲かせる。花弁の先端は細かく切れ込んでいる。シロガネセンノウは、山野草や茶花として栽培されることもある。

仙翁の名称は、昔、京都嵯峨にあった仙翁寺にあったことに由来するといわれている。

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撮影:2023年7月26日 京都府立植物園にて

名称:シロガネセンノウ(白銀仙翁)
科:ナデシコ科 センノウ属
園芸分類:山野草,草花
形態:多年草
原産地(分布):中国東部から中部、南西部
品種名:
草丈/樹高:40~100cm
開花期:7~9月
花色:白色
その他:別名 白花フシグロセンノウ


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タイワンキバナセッコク(台湾黄花石斛) [山野草]

タイワンキバナセッコクは、セッコク属のランの一種で、台湾や中国南部に分布する着生植物。
花色は黄色で、花弁は細長く、唇弁は幅広く、花期は春から夏にかけて。香りがありますが、人によっては不快に感じることもあるとも。

セッコク属には、日本にも自生するセッコクやキバナノセッコクなど、約1100種がある。セッコク属の特徴は、節のある細い茎(バルブ)と、互生する細長い葉を持つこと。
花は茎の中間から出て、色や形が多様。

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撮影:2023年6月28日 京都府立植物園にて

名称:タイワンキバナセッコク(台湾黄花石斛)
科:ラン科 デンドロビウム属
園芸分類:山野草,ラン
形態:多年草着生植物
原産地(分布):台湾や中国南部
品種名:
草丈/樹高:5~25cm
開花期:5~6月
花色:黄色
その他:


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クチベニシラン(口紅紫蘭) [山野草]

シランの園芸品種、花が白色、唇弁の先だけが紅紫色のもの。
花びらの先にちょっと色がついているのを口紅に見立てたもの。


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撮影:2023年5月22日 京都府立植物園にて

名称:クチベニシラン(口紅紫蘭)
科:ラン科 シラン属
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):本州(関東以南)、四国、九州、、台湾、中国に分布 本種は園芸種
品種名:
草丈/樹高:30~70cm
開花期:4~5月
花色:白色
その他:



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コウライテンナンショウ(高麗天南星) [山野草]

コウライテンナンショウは、サトイモ科テンナンショウ属の多年草。北海道、本州、九州、朝鮮半島、中国大陸、ロシアに分布。雌雄異株。
山地のやや暗い林内や林縁に生える。茎は緑色や紫褐色で白い斑があり、仏炎苞は緑色で白い縦じまが入る。果実は赤く熟してトウモロコシのように見える。
この花の仲間を総称して、花の形が舌を出した蝮の姿に似ていることからマムシグサとも呼ばれるが、コウライテンナンショウは、狭義のマムシグサとは別種。
マムシグサ と比べ、葉が小さく、茎の上まで広がる。コウライ(高麗)は、朝鮮半島に多くはえていることから。また、「天南星」とは中国で夜空に広がる星の意味で、葉の広がる様子を喩えたとのこと。

テンナンショウ属の植物は個体の大きさに伴って可逆的な性転換を行なうことが知られている。サイズが小さいときには雄として、そしてサイズが大きくなると雌としてふるまう。雌は果実を作るために多量の栄養が必要なので、栄養が得やすい場合には雌としてふるまうのではないかと考えられているとのこと。

なお、この植物の塊茎に鎮静作用や去痰作用があって薬草としても利用されるが、全草にシュウ酸などの有毒成分が含まれているので、注意が必要である。

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撮影:2023年4月24日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年6月14日 京都府立植物園にて

名称:コウライテンナンショウ(高麗天南星)
科:サトイモ科 テンナンショウ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):北海道、南千島、本州、九州 ・ 朝鮮半島、満州、東アジア
品種名:
草丈/樹高:30~80 cm程度
開花期:5~6月
花色:
その他:


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ハイタムラソウ [山野草]

ハイタムラソウは、シソ科アキギリ属の多年草。タジマタムラソウの変種で、福井県と滋賀県にのみ分布。
茎の下部が匍匐枝節間が伸長し、葉は卵形で鋸歯がある。花は淡紫色で、雄しべが花冠から長く突き出す。
絶滅危惧種に指定されてる。

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撮影:2023年5月22日 京都府立植物園にて

名称:ハイタムラソウ
科:シソ科 アキギリ属
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):福井県と滋賀県にのみ分布
品種名:
草丈/樹高:10~35cm
開花期:5~6月
花色:淡紫色
その他:


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パンダカンアオイ (パンダ寒葵) [山野草]

パンダカンアオイは、カンアオイの一品種で、中国の固有種。葉はほぼ円形で、葉表は緑色で不規則な白斑が入る。
花弁は無く、花のように見えるのは萼。萼はつぼ型で先端が3深裂する。萼片の内側は2色で、中央部は白で、その周辺は緑色や暗紫色で、白黒パンダの模様のように見える。花にはキノコのような特有の臭いがあるとのこと。

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撮影:2023年5月2日 京都府立植物園にて

名称:パンダカンアオイ (パンダ寒葵)
科:ウマノスズクサ科 カンアオイ属
園芸分類:山野草
形態:常緑多年草
原産地(分布):中国
品種名:
草丈/樹高:5~10㎝
開花期:4~5月
花色:白と、薄緑又は暗紫色の2色
その他:別名オオバナサイシン


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コバノタツナミ(小葉の立浪) [山野草]

本州(関東地方以西)~九州の海岸に近い畑のふちや土手、山の岩の上などに生え、高さ5~20cmになる。葉も小さくて長さ、幅とも約1cmで、鋸歯の数は少ない。毛の量は変化が多い。別名ビロードタツナミ。花期は5~6月。
タツナミソウの変種。別名のようにビロード状の短毛が密生するが、短毛の量は変化する。

花は茎の先に花穂を出し、一方に偏って青紫色~淡紅紫色の花をつける。花冠は、筒部が長く基部で急に曲がって直立する。上唇は兜状にに膨らみ、下唇は3裂視、内側に紫色の斑点がある。
果実は成熟すると上唇が外れ、中の4個の黒色の分果を散らす。

◎タツナミソウはやや大形で、軟毛が密生。また、葉の鋸歯が多く、
 花の下唇の左右の側裂片には斑紋がない。
◎オカタツナミソウの花穂はタツナミソウより短く、茎の先に花が固まってつく。

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撮影:2023年4月28日 京都府立植物園にて

名称:コバノタツナミ(小葉の立浪)
科:シソ科 タツナミソウ属
園芸分類:野に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):本州(関東地方以西)~九州
品種名:
草丈/樹高:5~20㎝
開花期:5~6月
花色:青紫色
その他:別名ビロードタツナミ


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