SSブログ
水生植物 ブログトップ
前の10件 | -

ミツガシワ(三槲) [水生植物]

ミツガシワは、初夏の頃、沼地や湿原で咲き、群生することが多い。
白い小さな花が下からだんだん上へと咲き上がっていく。
花びらの内側には白い毛が密生し、萼片は5枚である。 雄しべは5本、雌しべは1本。 株によって、雄しべのほうが長い花を咲かせるものと、雌しべのほうが長い花を咲かせるものがある。 長花柱花(雌しべのほうが長い花)が結実する。
花の終わるころには3枚に分かれた葉が広がって水面をおおってしまうことも。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。 葉には長い柄がある。 小葉の形は卵形で、縁は波打っている。
花の後にできる実は丸いさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、黄赤色に熟する。

ミツガシワ属には三槲(ミツガシワ)1種のみしか存在しない。 いわゆる氷河期の遺存植物の1つと言われ約200万年前の氷河期には北半球全体に広がった、といわれる古い植物。

名前の由来は、柏(かしわ)のように大きな葉が3枚集まっていることから。(三柏、とも書く)

遺存種 (いぞんしゅ):かつては繁栄していた生物が絶滅しかかったり、あるいは地理的隔離をうけたり形態的,生理的に特殊化したことで絶滅しやすい状態におかれている生物種。

ミツガシワ-1(20220411).jpg ミツガシワ-2(20220411).jpg ミツガシワ-3(20220411).jpg ミツガシワ-4(20220411).jpg ミツガシワ-5(20220411).jpg ミツガシワ-6(20220411).jpg
ミツガシワ-7(20220411).jpg ミツガシワ-8(20220411).jpg ミツガシワ-9(20220411).jpg ミツガシワ-10(20220411).jpg
撮影:2022年4月11日 京都府立植物園にて

ミツガシワ-11(20220415).jpg ミツガシワ-12(20220415).jpg
撮影:2022年4月15日 京都府立植物園にて


名称:ミツガシワ(三槲)
科:ミツガシワ科 ミツガシワ属
園芸分類:水性植物
形態:多年草
原産地(分布):北方領土を含む北海道から九州にかけて分布。 海外では、北半球に広く分布し、「極地周辺植物」といわれる
品種名:
草丈/樹高:15~40cm
開花期:4~5月
花色:白色
その他:別名 水半夏(ミズハンゲ)


nice!(0)  コメント(0) 

アサザ (浅沙) [水生植物]

アサザは、縁が糸状に裂けてフリルのようになった黄色い花を花茎の先につける。 花びらは5枚あるが、花の根元はつながっており、合弁花である。 一日花で午前中に開き、夕方には閉じる。
浮葉性植物で、地下茎をのばして生長する。スイレンに似た切れ込みのある浮葉(ハート形)をつける。若葉は食用にされることもある(ハナジュンサイの別名がある)。
果実は卵形で扁平なさく果(熟すと果皮が裂開する果実)

環境省のレッドリスト(2007)では、準絶滅危惧(NT)に登録されている。

俳句の季語は夏である。


アサザ-1(20211004).jpg アサザ-2(20211004).jpg アサザ-3(20211004).jpg アサザ-4(20211004).jpg アサザ-5(20211004).jpg
撮影:2021年10月4日 京都府立植物園にて

名称:アサザ (浅沙)
科:ミツガシワ科 アサザ属
園芸分類:水生植物
形態:多年草
原産地(分布):ユーラシア大陸の温帯地域
品種名:
草丈/樹高:5~10cm
開花期:5~9月
花色:黄色
その他:漢字では「阿佐佐」とも書く


nice!(1)  コメント(0) 

シュロガヤツリ(棕櫚蚊帳吊) [水生植物]

大型のカヤツリグサ属の一種で、観賞用として栽培され、帰化植物としても繁殖しています。
地下茎はごく短く横に這い、密生して花茎を出します。根出葉は鞘を作りますが葉身は発達しません。
花茎の先端からは多数の苞が出ます。苞は細長い葉状で、剣のように真っすぐに伸び、苞は長さ10~20cm、これが輪生状(実際には短縮された螺旋状) に、ほぼ水平からやや斜め上に、上から見ると放射状に広がります。そのため、細長い茎の先端に葉を広げたヤシの樹形のような姿に見えます。この部分の形をシュロの葉に見立てたのが和名の由来とのこと。

シュロガヤツリ-1(20210327).jpg シュロガヤツリ-2(20210327).jpg シュロガヤツリ-3(20210327).jpg シュロガヤツリ-4(20210327).jpg シュロガヤツリ-5(20210327).jpg シュロガヤツリ-6(20210327).jpg
撮影:2021年3月27日 京都市伏見区にて

名称:シュロガヤツリ(棕櫚蚊帳吊)
科:カヤツリグサ科 カヤツリグサ属
園芸分類:
形態:多年草 湿地植物
原産地(分布):マダガスカル
品種名:
草丈/樹高:70~100cm
開花期:6~7月
花色:
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

ヤエオモダカ(八重面高) [水生植物]

多年草の抽水植物で浅水中や湿地に生育する植物。 7~8月頃に白色の花を咲かせます。
特徴のある矢尻型の葉は、他の植物にはあまり見られない姿。

ヤエオモダカ-1(20200915).jpg ヤエオモダカ-2(20200915).jpg ヤエオモダカ-3(20200915).jpg ヤエオモダカ-4(20200915).jpg ヤエオモダカ-5(20200915).jpg ヤエオモダカ-6(20200915).jpg ヤエオモダカ-7(20200915).jpg ヤエオモダカ-8(20200915).jpg
撮影:2020年9月15日 京都府立植物園にて

名称:ヤエオモダカ(八重面高)
科:オモダカ科 オモダカ属
園芸分類:抽水植物
形態:
原産地(分布):園芸品種
品種名:
草丈/樹高:30~60cm
開花期:7~8月
花色:白色
その他:


nice!(0)  コメント(0) 

マツカサススキ [水生植物]

湿地、休耕田、溜池畔などの日当たりのよい湿った場所に生育する大型の多年草。
葉は互生し、硬くて長い葉身で、茎葉の葉鞘は茎を包みます。
茎の先や上部の葉腋から花序の枝を出し、それが散房状に枝分かれし、 その先に10~20個の小穂が球状にかたまった花穂をつけます。 頂生する花序の下には3~5枚の苞葉がつきます。
小穂は4~6mmの楕円形で、はじめは緑色ですが、やがて 褐色となり、熟すと黒褐色を帯びます。
そう果は長さ約1mmの倒卵形で、上にくちばし状の突起があり、 淡褐色となります。

和名は、楕円形の小穂が10~20個集まって球状の頭花を作るのを松毬(かさ)に見立てたものです。

マツカサススキ-1(20200915).jpg マツカサススキ-2(20200915).jpg マツカサススキ-3(20200915).jpg マツカサススキ-4(20200915).jpg マツカサススキ-5(20200915).jpg マツカサススキ-6(20200915).jpg マツカサススキ-7(20200915).jpg
撮影:2020年9月16日 京都府立植物園にて

マツカサススキ-11(20201113).jpg マツカサススキ-12(20201113).jpg マツカサススキ-13(20201113).jpg
撮影:2020年11月13日 京都府立植物園にて

名称:マツカサススキ
科:カヤツリグサ科 クロアブラガヤ属
園芸分類:水性植物
形態:多年草
原産地(分布):本州~九州 (日本固有種)
品種名:
草丈/樹高:80~180cm
開花期:8~10月
花色:
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

オモダカ(面高) [水生植物]

水田や休耕田、用水路、溜池などに生育する抽水性の多年草。
葉は根生し、長い柄があり、葉身は矢尻形で、長さ7~30cm。
葉身の頂裂片は狭三角形~卵形、側裂片は頂裂片より長く、先端は鋭く尖ります。
花茎は高さ20~100cmで直立し、花序は花茎に3~5輪生し、花茎上部には雄花、下部には雌花がつき1日花を咲かせます。
果実は痩果が集まった集合果で、痩果は長さ3~6mm、残存した花柱が嘴状にとがり、周囲には広い翼があって、水に浮く構造となります。
秋になると、地中に数本~多数の走出枝を伸ばし、先端に塊茎を形成して越冬をします。

中国原産で平安時代に渡来。
名前の由来は、葉っぱが人面のように見え、かつ、葉っぱの面に葉脈が高く隆起しているところから「面高」と。


オモダカ-11(20211006).jpg オモダカ-12(20211006).jpg オモダカ-13(20211006).jpg オモダカ-14(20211006).jpg オモダカ-15(20211006).jpg オモダカ-16(20211006).jpg オモダカ-17(20211006).jpg オモダカ-18(20211006).jpg オモダカ-19(20211006).jpg オモダカ-20(20211006).jpg
撮影:2021年10月6日 京都府立植物園にて

オモダカ-1(20200908).jpg オモダカ-2(20200908).jpg オモダカ-3(20200908).jpg オモダカ-4(20200908).jpg オモダカ-5(20200908).jpg オモダカ-6(20200908).jpg
撮影:2020年9月8日 京都府立植物園にて

名称:オモダカ(面高)
科:オモダカ科 オモダカ属
園芸分類:山野草,水生植物
形態:多年草
原産地(分布):日本を含む東アジアから東南アジア、西アジア
品種名:
草丈/樹高:30~50cm
開花期:8~9月
花色:白色
その他:その他の名前:ハナグワイ、勝ち草、トリノアシ


nice!(0)  コメント(0) 

サンカクイ(三角葦) [水生植物]

池のほとりや川辺の砂質の湿地や休耕田に群生する多年草。
横に這う根茎があり、節から茎が1本ずつ直立し、高さ50~130cmになります。茎の横断面が三角形。茎の基部は葉鞘につつまれ、葉鞘の先端に長さ2-10cmの葉身もあります。
花序は茎に頂生しますが、苞葉が長く茎の延長のように伸びているので、茎の途中から出ているように見えます。
花序の伸びた枝の先端につく小穂は、多数の鱗片からなり、その各腋に両性花が1個ずつつきます。花被片は針状で3~5個あります。
和名の由来は、茎の断面が三角でイグサに似ていることから。

よく似たカンガレイは、株状になり、花序に枝がありません。

サンカクイ-1(20201004).jpg
サンカクイ-2(20201004).jpg サンカクイ-3(20201004).jpg サンカクイ-4(20201004).jpg サンカクイ-5(20201004).jpg サンカクイ-6(20201004).jpg サンカクイ-7(20201004).jpg サンカクイ-8(20201004).jpg
撮影:2020年10月4日 京都府立植物園にて

名称:サンカクイ(三角葦)
科:カヤツリグサ科フトイ属
園芸分類:水性植物
形態:多年草
原産地(分布):日本(北海道-琉球)、ユーラシア(全域)
品種名:
草丈/樹高:50~130cm
開花期:7~10月
花色:茶褐色
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

スイタグワイ(吹田慈姑) [水生植物]

大阪府吹田市を中心に、古くからその周辺のたんぼに栽培される多年草となります。
本種は野生種のオモダカ科のオモダカより自然に生じたもので、クワイからの系統のものでありません(水田雑草として生えているオモダカから塊茎の大きい系統が選ばれ、栽培化されたもの)。花茎に雄花、雌花を開き、緑色3枚の額と、白色3枚の花弁を持ち、雌花は花茎の下方に、雄花は上方につきます。
名前の由来は、産地の名をとってこの名になりました。
 クワイによく似ていますが、クワイに比べると塊茎はずっと小さく、径1.5cmほど、肉質が緻密(ちみつ)で苦味が少なく美味で、日本料理に使われます。京都を中心に栽培されましたが、現在は少なくなっています。

スイタグワイ-1(20200908).jpg スイタグワイ-2(20200908).jpg スイタグワイ-3(20200908).jpg スイタグワイ-4(20200908).jpg スイタグワイ-5(20200908).jpg スイタグワイ-6(20200908).jpg スイタグワイ-7(20200908).jpg スイタグワイ-8(20200908).jpg
撮影:2020年9月8日 京都府立植物園にて

名称:スイタグワイ(吹田慈姑)
科:オモダカ科
園芸分類:水田雑草
形態:多年草
原産地(分布):
品種名:
草丈/樹高:
開花期:
花色:白色
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

トチカガミ [水生植物]

トチカガミは北海道を除く全国の池、川に群生する浮葉性の多年草。
水中茎が横に伸び、各節から根毛の発達した根と数枚の葉が展開します。
葉柄は長さ4~20cm、葉身は円形、直径2~7cm、基部は心形または深く切れ込み、裏面には気嚢(きのう)があってふくらみ浮袋の役割を果たします。
花期は7~10月。花は白色で3枚の花弁を持つ。雌雄異株で雌花と雄花があります。越冬は種子または殖芽。

名前の由来は、葉が丸いため、スッポン(鼈;方言でトチ)のカガミ(鏡)の意味から。

トチカガミ-1(20200911).jpg トチカガミ-2(20200911).jpg トチカガミ-3(20200911).jpg トチカガミ-4(20200911).jpg トチカガミ-5(20200911).jpg トチカガミ-6(20200911).jpg トチカガミ-7(20200911).jpg
撮影:2020年9月11日 京都府立植物園にて

トチカガミ-11(20200915).jpg
裏面には気嚢(きのう)があってふくらみ浮袋の役割
撮影:2020年9月15日 京都府立植物園にて

名称:トチカガミ
科:トチカガミ科トチカガミ属
園芸分類:水性植物
形態:浮葉性
原産地(分布):本州、四国、九州、沖縄 ・ 中東を除くアジア、オーストラリア
品種名:
草丈/樹高:
開花期:8~10月
花色:白色
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

キバナハス(黄花蓮) [水生植物]

ハス科ハス属の植物で、オーストラリアなどの熱帯域から、インド、中国、日本などの温帯アジア、亜寒帯のロシア極東部、また、南北アメリカなどに分布しています。一般的には抽水性を示す大型の水生植物として扱われます。
世界には2種が知られています。主に紅や白の花を咲かせるアジア系のハスと、南北アメリカに分布し、黄色の花を咲かせるキバナハスに大別されます。
アジア系のハスには紅・桃・爪紅・斑・白など、多数の花色がありますが、キバナハスは黄~淡黄色しかありません。両種の間には種間交雑品種が多く作出され、その花色により黄・白・黄紅の3つに分けられ、葉よりも高い位置で花を咲かせること、強健であることから優良な品種が多くみられます。
同じ属間では簡単に交雑が進み、江戸時代には多くの種が知られていたようです。このキバナハスは園芸品種となります。
この優しい色合いがホッとされます。
キバナハス-1(20200702).jpg キバナハス-2(20200702).jpg キバナハス-3(20200702).jpg キバナハス-4(20200702).jpg
撮影:2020年7月2日 京都府立植物園にて

キバナハス-5(20200705).jpg キバナハス-6(20200705).jpg キバナハス-7(20200705).jpg
撮影:2020年7月5日 京都府立植物園にて

名称:キバナハス(黄花蓮)
科:ハス科 ハス属
園芸分類:水辺植物
形態:
原産地(分布):東南アジア、北米 園芸品種
品種名:ウィスコンシン
草丈/樹高:2m
開花期:7~8月
花色:黄色
その他:


nice!(1)  コメント(0) 
前の10件 | - 水生植物 ブログトップ