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クロキ(黒木) [常緑樹]

常緑小高木。日本の固有種で、南関東地方以西の比較的暖かい海岸付近に分布します。和名の由来は「黒木」ですが、樹皮が黒褐色であるよりも白っぽいものが多い。私が撮影した木も黒木というよりも白っぽい幹に見えました。
花期は3~4月ごろ。前年枝の葉腋にきわめて短い穂状花序をだし、白い小さな花をつけます。花は香りがよいとのことです。花にはほとんど柄がなく、花序の軸も短いので、葉腋に花が密集してつきます。花冠は直径8mmほど、5深裂し、雄しべは多数あり、花冠よりも長く、よく目立ちます。雌しべは1個で、花柱は細長く、柱頭は頭状。萼は5裂し、萼片は卵円形となります。秋ごろに黒い果実が実ります。果実は核果。


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撮影:2019年3月12日 京都府立植物園にて

名称:クロキ(黒木)
科:ハイノキ科 ハイノキ属
園芸分類:樹に咲く花
形態:常緑小高木
原産地(分布):本州(中国地方)~九州
品種名:
草丈/樹高:10m
開花期:3~4月
花色:白色
その他:果実成熟期:10~11月


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ヤマアイ(山藍) [山野草]

ヤマアイは、本州から沖縄に分布するトウダイグサ科の多年草。山地の林床に群生し、春に地味な花を咲かせる。日本の在来種だが中国や朝鮮半島などにも自生する。
ヤマアイの名は、「あい染め」にするアイ(タデ科の1年草)は畑で栽培するのに対して、本種は、山に自生することから名づけられたという。
 昔、宮中の神事で「やまあい染め」の衣を着用したと伝えられている。あい色をだすには、乾燥したヤマアイの根からとった液に、媒染剤の銅を用いるとあい色が発色し、媒染剤によって緑や茶色などにもなるという。
アイが日本に渡来するまでは本種も染料として使われ、万葉集にもその名が詠まれるとされるが、水で色落ちするなど染料としての使い勝手は悪い。
葉は濃緑色で長楕円形、茎から対になって生じる。先端が尖り、縁にはギザギザがあり、表面は艶があるが、よく見ると細かな毛がある。
花は葉の脇から伸びた花柄に咲く。雌雄異株で雄花には多数の雄しべがあり、雌花にある雌しべの先端は二つに裂ける。雌雄とも緑白色で小さく、あまり目立たない。雌株にできる果実は球形で、二つに裂ける。
 ヤマアイは、山菜のように見えるが、全草にサポニンを含んでおり食用にならない。苦味が強いため通常は食べるのをためらうが、誤食すれば嘔吐、下痢、腹痛、血便などの症状を引き起こす。

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撮影:2019年3月11日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月12日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年4月26日 京都府立植物園にて

名称:ヤマアイ(山藍)
科:トウダイグサ科 ヤマアイ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):本州から琉球列島にかけて分布し、国外では朝鮮、中国、台湾、インドシナ
品種名:
草丈/樹高:30~40㎝
開花期:4~7月
花色:白色
その他:


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アオモジ(青文字) [落葉樹]

 クスノキ科の木の中では、もっとも早く、3~4月に花を咲かせます。クロモジと同じ落葉低木で、木の香りがよいことから、爪楊枝などの細工に使われてきました。クロモジ、アオモジとも同じ時期に花を付けますが、クロモジが葉と同時に花を付けるのに対して、アオモジでは花の方が早いです。
広がった小枝に、葉に先立って淡黄色の花を房状につけます。白い総苞に包まれた花被片は6枚です。雌雄異株で雄花は大きく花数も多い。
 同じクスノキ科のクロモジ属クロモジに対し、枝が緑色を帯びているところからアオモジと呼ばれます。
撮影したのは雄株です。

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撮影:2019年3月6日 京都府立植物園にて

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撮影:2020年2月27日 京都府立植物園にて

名称:アオモジ(青文字)
科:クスノキ科・ハマビワ属
園芸分類:
形態:落葉小高木
原産地(分布):九州西部から沖縄に分布し、本州西部、四国
品種名:
草丈/樹高:3~5m
開花期:3~4月
花色:淡黄色
その他:


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キンキマメザクラ (近畿豆桜) [花木]

キンキマメザクラは、愛らしい・・・早咲きの桜で、ソメイヨシノよりも早く咲き始めます。
関東周辺に多く「富士桜」とも呼ばれるマメザクラの変種とのことです。
見分け方は、マメザクラは萼片に鋸歯がありますが、このキンキマメザクラの萼片は細長く鋸歯がないとことです。
花の時期は3月下旬~5月上旬で、花弁は五枚一重で色は白から薄紅色。花は1~2cmと小ぶり。他種と違い花を下に向けて開かせます。


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撮影:2021年2月18日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月6日 京都府立植物園にて

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撮影:2021年2月19日 京都府立植物園にて

名称:キンキマメザクラ (近畿豆桜)
科:バラ科 サクラ属
園芸分類:
形態:花木
原産地(分布):富山・石川・福井・長野・岐阜の各県および近畿・中国地方
品種名:
草丈/樹高:10m
開花期:3~5月
花色:白から薄紅色
その他:


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ハナネコノメ(花猫の目) [山野草]

山地の渓流沿いの岩場や湿り気のある林のふちに生える多年草です。地味な花が多いネコノメソウの仲間のなかで、ひときわ美しい花を咲かせることから、その名が付けられたとのことのようです。まっすぐにのびる茎の先に、直径5mmほどの小さな花を2~3個つけます。花びらはありませんが、白くまるみのある4枚の萼(がく)が花びらのように上を向いて開いていかにも花びらのように見えます。その内側からは、先端が紅色をした8本の雄しべが顔を出し、白と赤のコントラストがよく目立ちます。葉はまるみのある扇形で、長さは約5~8mm。色は暗い緑色で、ふちににぶい鋸歯(きょしがあります。花が終わると、根もとから茎を四方にのばしてふえていきます。茎にはまばらに毛が生えます。

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撮影:2020年3月21日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月8日 京都府立植物園にて

名称:ハナネコノメ(花猫の目)
科:ユキノシタ科 ネコノメソウ属
園芸分類:野に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):日本の本州(近畿地方と中国地方)、四国、九州に分布
品種名:
草丈/樹高:5~10cm
開花期:3~4月
花色:白色
その他:


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ナニワズ(難波津) [落葉樹]

 ナニワズは福井県・福島県以北の本州、北海道、南千島・樺太に生育する落葉小低木。
高さは50cmになり、全体に無毛で、太い枝がまばらに分枝します。葉は枝端に互生し、葉質は薄く、形は倒披針状長楕円形です。同属のオニシバリより一まわり大きい。オニシバリ同様、盛夏に落葉し、秋から新しい葉と翌春の花の蕾が生えます。
雌雄異株です。花期は3~5月ごろ、花は黄色で、枝先に束生状に多数つけ、小花柄は極めて短く、花に芳香があります。
花弁にみえるのは萼裂片です。
果実は液果で、はじめ緑色で、8~9月に赤橙色に熟します。

和名のナニワズ(難波津)の由来として、こんな説を唱える方もおられます。
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難波津の歌「難波津に咲くや此の花冬ごもり 今は春べと咲くや此の花」を挙げ、「咲くや此の花」は早春に咲くウメの花であることが定説となっているが、雪深い北国の人々が、雪残る早春に咲く本種に、春到来の感慨を表した「難波津」の歌を重ねあわして、いつしかナニワズ(難波津)となったのではないかと
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縦に長い日本ならではの面白い事例ですね。

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撮影:2021年2月18日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月8日 京都府立植物園にて

名称:ナニワズ(難波津)
科:ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属
園芸分類:
形態:落葉小低木
原産地(分布):本州中部以北に分布
品種名:
草丈/樹高:50cm
開花期:3~5月
花色:黄色
その他:別名: ナツボウズ(夏坊主)


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モミジチャルメルソウ(紅葉哨吶草) [山野草]

モミジチャルメルソウはユキノシタ科の多年草です。概して渓流沿いの水の滴り落ちるような場所に自生が見られます。草丈は20~40cm程度。根出葉は広卵形で5~7裂します。葉には葉柄があり、葉の縁には鋸歯があり、先端は尖っています。
4~6月ごろ、茎頂に総状花序を出し、赤褐色で5弁の小花を多数咲かせます。花弁は3~5細裂となります。雄蕊は5個で、雌蕊の柱頭は2裂となります。果実は蒴果となります。

チャルメルソウ 、コチャルメルソウの仲間で、モミジのような葉をしています。京都府、滋賀県、福井県の渓流沿いなど限られた場所に自生。チャルメルの名は、花や果実がラッパ状で、屋台のラーメン屋でおなじみのチャルメラに似ることから。

<蒴果(さくか)とは>
複数の子房が発達した果実が熟すと、タネを覆う果皮が裂けてタネが飛び散ること。
アサガオ、ホウセンカなどに見られます。

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撮影:2019年3月4日 京都府立植物園にて

名称:モミジチャルメルソウ(紅葉哨吶草)
科:ユキノシタ科 チャルメルソウ属
園芸分類:野草
形態:多年草
原産地(分布):滋賀・京都・福井の日本海側
品種名:
草丈/樹高:20~40cm
開花期:4~6月
花色:赤褐色
その他:


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フクジュバイ(福寿梅) [山野草]

フクジュソウは北海道から本州の山野に多く見られる「春植物」です。その園芸種のようです。
花が丸みを帯びて梅の花ににることから福寿梅と呼ばれます。

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撮影:2019年2月21日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月5日 京都府立植物園にて

名称:フクジュバイ(福寿梅)
科:キンポウゲ科 フクジュソウ属
園芸分類:山野草
形態:
原産地(分布):園芸種
品種名:
草丈/樹高:20~30cm
開花期:2~4月
花色:黄色
その他:


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コセリバオウレン(小芹葉黄連) [山野草]

 コセリバオウレン、セリバオウレン、キクバオウレンをまとめて広義にオウレンと言います。コセリバオウレンは大きな葉が3回3出複葉となる。
 根茎は黄色、薬用とされますが、キクバオウレンの根茎より細く、全体に無毛です。葉は3(~4)回3出複葉、薄く、鋭鋸歯縁。花は白色、横向きにつく。
雌雄異株まれに雌雄同株。大きな5個の花弁に見えるのは萼片、内側に小さな8~10個の花弁がある。雄しべは多数。
雌株は両性花又は雄しべのない雌花。袋果は5~10個輪生し、長さ10~15㎜、果実とほぼ同長の果柄がある。雄花には雄蕊が多く、雌花には雌蕊が多くなる。
山地の林内に生える常緑の多年草。


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撮影:2022年2月17日 京都府立植物園にて


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撮影:2019年2月27日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年2月9日 京都府立植物園にて


名称:コセリバオウレン(小芹葉黄連)
科:キンポウゲ科 オウレン属
園芸分類:
形態:常緑多年草
原産地(分布):本州、四国
品種名:
草丈/樹高:6~15cm
開花期:3~5月
花色:白色
その他:


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