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ヤマアイ(山藍) [山野草]

ヤマアイは、本州から沖縄に分布するトウダイグサ科の多年草。山地の林床に群生し、春に地味な花を咲かせる。日本の在来種だが中国や朝鮮半島などにも自生する。
ヤマアイの名は、「あい染め」にするアイ(タデ科の1年草)は畑で栽培するのに対して、本種は、山に自生することから名づけられたという。
 昔、宮中の神事で「やまあい染め」の衣を着用したと伝えられている。あい色をだすには、乾燥したヤマアイの根からとった液に、媒染剤の銅を用いるとあい色が発色し、媒染剤によって緑や茶色などにもなるという。
アイが日本に渡来するまでは本種も染料として使われ、万葉集にもその名が詠まれるとされるが、水で色落ちするなど染料としての使い勝手は悪い。
葉は濃緑色で長楕円形、茎から対になって生じる。先端が尖り、縁にはギザギザがあり、表面は艶があるが、よく見ると細かな毛がある。
花は葉の脇から伸びた花柄に咲く。雌雄異株で雄花には多数の雄しべがあり、雌花にある雌しべの先端は二つに裂ける。雌雄とも緑白色で小さく、あまり目立たない。雌株にできる果実は球形で、二つに裂ける。
 ヤマアイは、山菜のように見えるが、全草にサポニンを含んでおり食用にならない。苦味が強いため通常は食べるのをためらうが、誤食すれば嘔吐、下痢、腹痛、血便などの症状を引き起こす。

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撮影:2019年3月11日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年3月12日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年4月26日 京都府立植物園にて

名称:ヤマアイ(山藍)
科:トウダイグサ科 ヤマアイ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):本州から琉球列島にかけて分布し、国外では朝鮮、中国、台湾、インドシナ
品種名:
草丈/樹高:30~40㎝
開花期:4~7月
花色:白色
その他:


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