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クマガイソウ(熊谷草) [山野草]

クマガイソウ(熊谷草)

花は、葉の間から花茎を出し、茎先に1つの花を下向きにつける。 袋を下げたような花の大きさは10cmくらいあり、日本の野生ランの中では一番大きく、不思議な形をしている。
葉は2個つき、根際から生え扇円形で直径10~20cm。 放射状に多数の脈があり、縦ジワが目立つ。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。

 普通のラン科の花は3個の雄しべと1個の雌しべを持ち、それらが融合して蕊柱となっているが、アツモリソウ属ではそれらの融合が不完全。普通のランでは3個の雄しべの外側の1個が残って蕊柱の先端に位置し、あとの2つは退化するのに対して、アツモリソウ属では雄しべのうち、内側の2個が残り、これが雌しべの基部の両側に位置する。そして先端の上側には仮雄しべがあり、その下面に柱頭がある。本当に不思議な形、形状である。

名の由来は、袋状の唇弁を源平一谷の戦で平敦盛を討った熊谷直実(くまがいなおざね)の母衣(ほろ)に見立てたもの。

日本では環境省により、レッドリストの絶滅危惧II類(VU)の指定を受けていて、多くの都道府県で、レッドリストの指定を受けている。

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撮影:2023年4月14日 京都府立植物園にて

名称:クマガイソウ(熊谷草)
科:ラン科 アツモリソウ属
園芸分類:野に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):北海道(渡島半島)から九州 中国
品種名:
草丈/樹高:20?40cm
開花期:4~5月
花色:白色
その他:


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ツクシスミレ(筑紫菫) [山野草]

スミレの多くは葉の付け根がハート型に回り込むが、このツクシスミレはへら状に広がり葉や茎に毛があり縁に鈍い鋸歯があるのが特徴。
地上に匍枝を伸ばして新苗を作る。
花は小さく径約1cm、白色で内側は黄色で外に行くに従い淡紫色を帯びる。側弁は無毛。唇弁には紫条が入り、他の花弁より極端に小さい。距は太くて短く、長さ約1.5mm。花柱はカマキリの頭形で、上部両翼は左右へ張り出し、柱頭は嚢状。
果実(蒴果)は楕円形で無毛、果柄は直立。

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撮影:2023年4月12日 京都府立植物園にて

名称:ツクシスミレ(筑紫菫)
科:スミレ科 スミレ属
園芸分類:野に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):九州、沖縄、台湾、中国(中南部)~ヒマラヤ、フィリピン
品種名:
草丈/樹高:3~10cm
開花期:3~4月
花色:基調は白色
その他:


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ヒュウガオウレン(日向黄蓮) [山野草]

ヒュウガオウレンは、宮崎県と鹿児島県の山中に分布するが個体数が少なく絶滅危惧種に指定されている。
ストロンを出さないことや葉が薄いこと、花弁が肉質にならずに薄いことなどが近縁種とのちがいとなる。
早春に咲きだす花

*ストロンとは:
植物の茎の一型。走出枝またはランナーrunnerとも。地表面付近から出て水平に伸び、母体からある程度離れたところで根と芽を出すことによって栄養繁殖の役を果たす。

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撮影:2023年2月20日 京都府立植物園にて

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撮影:2023年2月16日 京都府立植物園にて

名称:ヒュウガオウレン(日向黄蓮)
科:キンポウゲ科 オウレン属
園芸分類:山野草
形態:
原産地(分布):宮崎県と鹿児島県
品種名:
草丈/樹高:
開花期:12月~翌3月
花色:白色
その他:



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ナガバヤブマオ(長葉藪苧麻) [山野草]

山地でみられ、高さ1~2mになる多年草。
茎は枝分かれして、ときに基部がやや木質化する。
葉は対生する単葉で、卵状長楕円形~狭卵形で先は尾状に長くとがり、表面にはやや光沢があり、縁には揃った鋸歯がある。葉は質がやや薄い。
花には雄花と雌花があり、雄花序は茎の下方の葉腋につき円錐状。
雌花序は上方の葉腋につき、球状に集まった雌花序が数珠状につながった花穂となる。
果実は痩果で、宿存する花被の上部にだけ短毛があり、下部は無毛。

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撮影:2022年10月27日 京都府立植物園にて

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撮影:2022年10月24日 京都府立植物園にて

名称:ナガバヤブマオ(長葉藪苧麻)
科:イラクサ科 ヤブマオ(カラムシ)属
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):本州(東北地方南部以西)~沖縄
品種名:
草丈/樹高:1~2m
開花期:8~10月
花色:
その他:


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クワクサ (桑草) [山野草]

クワクサは、本州~沖縄の道ばたや畑、荒れ地などに多い。茎、葉に白毛と腺毛が密生する。葉は互生し卵形、鋭尖頭で、基部は切形、縁に鈍い鋸歯があり、葉裏には腺点もある。
花は集散花序につき花序枝には腺毛が密生する。雌花と雄花が同一花序に混生する。
葉腋に雄花と雌花が混じってつく。雄花の花被は4裂し、雄しべは4個。雌花の花被も4裂する。花柱は紅紫色、糸状で子房の側面につき、花被片の隙間から外に伸びる。果実はそう果で花被に包まれる。果実の下半部は膨らんで液質になり、膨圧によって種子をはじきとばす。

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撮影:2022年10月29日 京都市伏見区にて

名称:クワクサ (桑草)
科:クワ科 クワクサ属
園芸分類:野に咲く花
形態:1年草
原産地(分布):本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ニューギニア、オーストラリア
品種名:
草丈/樹高:30~60cm
開花期:9~10月
花色:紅紫色
その他:


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コヤブタバコ(小薮煙草) [山野草]

本州~琉球の山野の疎林内や林縁にふつうに生える。茎は太く直立して、まばらに多くの枝を出し、全体に軟毛が密生する。根出葉は花時には枯れている。茎につく葉は互生し、下部の葉はさじ状長楕円形で、先端は鋭くとがり、基部はくさび形で翼のある葉柄に流れ、縁には不ぞろいな微凸な鋸歯があり、葉質はやわらかく軟毛におおわれる。茎葉は上部にいくにしたがって次第に小さくなり、鋸歯が低くなり、葉柄も短くなる。
花期は7~9月。枝の先端に下向きに開く頭状花序をつける。中心部に両性花、周りに雌性花があり全て筒状花のみからなる。総苞は広鐘形。外片は鈍頭、緑色で先は反り返り基部は乾いた膜質、内片は白い。雌性花の花冠は両端が狭まった筒状で緑白色。両性花の花冠は緑白色で下部は狭くなる。頭花には柄がある。
果実は痩果で、円柱形になり、腺があって粘り、冠毛はない。
よく似たヤブタバコは花が葉腋につく。

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撮影:2022年10月12日 京都府立植物園にて

名称:コヤブタバコ(小薮煙草)
科:キク科 ヤブタバコ属
園芸分類:山野草
形態:越年草
原産地(分布):北海道、本州、四国、九州、琉球に分布。東アジアからインド北西部、東ヨーロッパ
品種名:
草丈/樹高:50~100cm
開花期:7~9月
花色:緑白色
その他:



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ソナレマツムシソウ(磯馴松虫草) [山野草]

海岸の草地、山地の芝地や裸地などに生える一稔生多年草または多年草で、丈は低く10~30cm程度。
葉は対生し質が厚く光沢があり、花期に根生葉がある。長さは10cmほどで羽状に深裂するが裂片は広く円い。
頭花は直径4cmほどで茎頂に上向きにつき、中心部は筒状花冠で等しく5裂する。周辺部は上下2唇形花冠で大きく、上唇は小さく2裂し下唇は大きく3深裂する。雄しべは4個が離生して花筒の中部につき花冠から突き出る。柱頭は1個。萼片は5個あり長さ4-5mmで刺状。
果実は紡錘形の痩果。痩果が集まって半球形の坊主頭のようになる。

名は「磯馴の松」と同じく、強い潮風を受ける海岸に生えるマツムシソウの意。「松虫」は、マツムシ(現在のスズムシ)が鳴く頃に咲き始めるからという。

*一稔生(一年ではなく花が咲いたら枯れる)


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撮影:2022年10月24日 京都府立植物園にて

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撮影:2022年11月3日 京都府立植物園にて

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撮影:2022年10月27日 京都府立植物園にて

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撮影:2022年11月14日 京都府立植物園にて

名称:ソナレマツムシソウ(磯馴松虫草)
科:スイカズラ科 マツムシソウ属
園芸分類:野に咲く花
形態:一稔生多年草または多年草
原産地(分布):日本固有種  
品種名:
草丈/樹高:10~30cm
開花期:8~11月
花色:紫色
その他:絶滅危惧Ⅱ類


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チドメグサ(血止草) [山野草]

本州~沖縄の道端や人家近くに生える常緑の多年草。
細い茎はよく枝分かれし、節から根を出して地面を這う。葉(直径1~1.5cm)は互生し、葉柄は長い。葉身は円形で基部は心形、表面に光沢をもち、掌状に浅く裂ける。4~10月に葉の腋に細い柄を1本出し、そこに小形の散形花序をつけ、白色、または帯紫色の花弁5個の本当に小さな花が10数個かたまって開く。花序は葉より短いため葉の下に隠れて見えずらい。
果実は直径約1mmの扁球形。
和名の血止草は、この葉の汁を傷口につけると血が止まることからつけられた。

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撮影:2022年10月22日 京都市伏見区にて

名称:チドメグサ(血止草)
科:ウコギ科チドメグサ属
園芸分類:野に咲く花
形態:地に這う多年草
原産地(分布):日本から朝鮮南部・中国を経てアジアの暖帯・熱帯域、オーストラリア、アフリカにまで分布
品種名:
草丈/樹高:地を這う
開花期:6~10月
花色:帯紫色
その他:


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ヒナノウスツボ(雛の臼壺) [山野草]

ヒナノウスツボは、山地の林内にはえる多年草。
地下茎は肥大する。茎には4稜があり、葉は対生し、やや翼のある柄をもち、重鋸歯がある。7~9月、茎先に円錐花序をつけ、まばらに多くの花を開く。花は暗赤紫色。
花冠はふくらんだ壺状であるが、先は唇形となり上唇は2裂、下唇は3裂する。下唇の真ん中の1片は外側にそり返る。
名は小さな壷形の花に由来。

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撮影:2022年9月15日 京都府立植物園にて

名称:ヒナノウスツボ(雛の臼壺)
科:ゴマノハグサ科 ゴマノハグサ属
園芸分類:山に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):日本(関東以西、四国、九州) 日本固有種
品種名:
草丈/樹高:40~100cm
開花期:は7~9月
花色:暗紫色
その他:


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ハマボッス(浜払子) [山野草]

ハマボッスは、海岸でみられる高さ10~40cmの越年草。
茎は基部で枝分かれし、稜があり、葉は互生する単葉で倒披針形~倒卵形で質が厚く、肉質で光沢があり、葉に黒い腺点がある。
茎の上部に総状花序を出し、葉状の苞の腋に花を単生します。
5~6月に白色の花が咲く。総状花序であり、茎の先端の苞の腋毎に1花が咲く。
果実はさく果で直径4~6mmの球形で先端に花柱が残る。果皮はかたく、熟すと先端に小さな穴があき、小さな種子を多数まき散らす。

全草を薬用と利用

花序を禅僧が説法で使う仏具である払子(ほっす)に見立ててこの名があると言われるが、そんな風に見なかったりして!

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撮影:2022年6月2日 京都府立植物園にて

名称:ハマボッス(浜払子)
科:サクラソウ科 オカトラノオ属
園芸分類:野に咲く花
形態:越年草
原産地(分布):日本の北海道?沖縄県、中国、東南アジア、インド、太平洋諸島
品種名:
草丈/樹高:10~40cm
開花期:5~6月
花色:白色
その他:



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