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ミセバヤ [山野草]

ミセバヤは日本古来より万葉の植物として親しまれている多年草です。各地に野生化していますが、現在では自生地は少なく、香川県小豆島の主に山地や谷あいの岩場にわずかに見られるものが唯一の自生といわれていました。
近年では奈良県でも自生地が発見されており、かつては広い地域に分布していたと考えられています。
観賞用として広く栽培されているミセバヤですが、自生種は環境省のレッドデータブックで絶滅危惧ⅠB類に分類されており、近い将来の絶滅が危惧されています。
ミセバヤは、丸い葉が美しい多肉植物です。
葉は円形で基部がやや細くなっており、縁には丸い鋸歯があります。
細い茎に間隔を空けて3枚が輪生し、茎は10~30㎝程度に伸びて枝垂れます。
葉の美しいミセバヤですが、10~11月頃に花を咲かせます。
花期になると茎の頂部から散房花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花は花径1㎝程度で、5枚の花弁を持ち、10本の雄しべの葯は濃紅色をしています。

花が終わる頃になると葉は美しく紅葉します。

名前は、18世紀末に本種を見つけた高野山の僧が、和歌の師匠である冷泉為久卿に「君に見せばや」という詞を添えて本種を贈ったことに由来しています。

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撮影:2020年10月30日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年11月9日 京都府立植物園にて

名称:ミセバヤ(見せばや)
科:ベンケイソウ科 ムラサキベンケイソウ属
園芸分類:山野草,観葉植物,多肉植物
形態:多年草
原産地(分布):日本(香川県小豆島)
品種名:
草丈/樹高:20~30cm
開花期:10~11月
花色:ピンク,桃紅色,淡紅色
その他:別名 玉緒(たまのお)


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ナワシログミ(苗代茱萸) [果樹]

中部以西の本州、四国及び九州に分布するグミ科の常緑低木。苗代を作る時期(5~6月)に実が熟すことからナワシログミという名前です。
10~11月に咲く淡い黄色い花はあまり目立たないものの、強い芳香があります。
花の後の翌年の5~6月には実がなり、赤く熟せば食用できます。アキグミ、ナツグミよりは渋みが少ないものの美味とは言いがたいようです。
葉は厚くて硬い。新しい葉の表面には一面に星状毛が生えているため、白っぽい艶消しに見えますが、成熟するとこれが無くなり、ツヤツヤした深緑になります。
常緑で剪定に耐え、成長の強い枝にはトゲがあることから農家などの垣根に使われることが多かったようです。また、盆栽として古木を愛でることもあります。

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撮影:2021年12月10日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年11月9日 京都府立植物園にて

名称:ナワシログミ(苗代茱萸)
科:グミ科 グミ属
園芸分類:樹に咲く花
形態:常緑低木
原産地(分布):本州(関東地方以西)、四国、九州、中国
品種名:
草丈/樹高:2~3m
開花期:10~11月
花色:淡黄褐色
その他:果期 5~6月


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