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タラヨウ(多羅葉) [常緑樹]

本州中部以西の山地を原産地とする常緑樹。
葉の裏面を細くて硬い棒などで傷付けると、しばらくして傷付いた部分だけが黒く残る性質があります。戦国時代にはこの性質を利用して情報のやり取りをしたことから、「ハガキノキ」という別名があります。
 葉は長さ10~20cmほどと大きい。分厚くて表面に光沢がありセイヨウバクチノキに似ていますが、縁の細かなギザギザが目立ちます。
 雌雄異株で雌木には雌花を、雄木には雄花を咲かせます。雌花には4本の雄しべと1個の雌しべがあり、雄花には同じく4本の雄しべと退化した小さな雌しべが1個あます。開花時期は初夏で、花は雌雄いずれも黄緑色。一輪当たりの直径は6mmほどですが、多数が集まって咲くため目立ちます。
 10~12月になると雌木には同科同属のモチノキと似たような赤い球形の実ができます。直径8mmほどで鈴なりにでき、かなりの存在感をしますが、結実するのは2~3年おきであるのが一般的とのことです。ヒヨドリなどが好んで食べるますが、エグ味が強く、人が食するのは難しいとのことです。
 材は薪に、樹皮はモチノキ同様、鳥もちに使います。葉はお茶の代用となり、中国産のタラヨウの新芽で作った「苦丁茶」(くうていちゃ)はダイエットに効果があるとして流通しているとのことです。

名前の由来は、文字を書くことのできる性質がインドで経文を書くのに使われた貝葉の原料であるヤシ科のタラジュ(多羅樹)という木のようだということで、タラヨウ(多羅葉)と。

手紙を送る時に使うハガキを漢字で書くと「葉書」と書きます。なぜ紙なのに葉書と書くか?
実はハガキはタラヨウという木の葉が語源となった(諸説あり)と言われています。
郵便局の木として定められており、東京中央郵便局の前などにも植樹されいるそうです。

このタラヨウの葉の裏側をとがった物で傷つけるとその部分の組織が壊れて変色するらしいのです。
『葉書』という漢字は『タラヨウ(多羅葉)』という植物に由来しています。『モチノキ科』の植物で、高さ15mから20mの高木です。葉っぱの長さは20cmほどで、楕円形をしています。
この葉っぱには不思議な性質がありまして、裏側に傷を付けると、その部分に黒っぽく跡が残ります。

その性質を利用して、先の尖ったモノで文字を書くと、その文字を残すことが出来ます。つまり紙のようにして使うことが出来ます。
そのため古くから連絡用として、『タラヨウ』の葉っぱを利用していたそうです。

*貝葉(ばいよう)とは、椰子などの植物の葉を加工して、紙の代わりに用いた筆記媒体。

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撮影:2019年4月22日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年5月7日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年9月13日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年12月17日 京都府立植物園にて


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撮影:2019年1月11日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年12月19日 京都府立植物園にて

名称:タラヨウ(多羅葉)
科:モチノキ科 モチノキ属
園芸分類:
形態:常緑広葉 高木
原産地(分布):本州静岡以西~九州、中国、四国
品種名:
草丈/樹高:15~20m
開花期:4~5月
花色:黄緑色
その他:別名 ハガキの木、エカキバ、ジカキシバ、モンツキシバ、ノコギリシバ、ヤマモチ(山黐)



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