SSブログ

アキカラマツ(秋落葉松) [草本]

 アキカラマツは北海道から九州、朝鮮・中国に分布する多年生の草本。堤防、草地などに生育し、高さ1m以上になります。7月から秋まで黄白色の花を咲かせます。花は地味であり、花弁のように見えるのは萼です。花弁がないので、多数の長い雄しべがよく目立ちます。葉は2~3回羽状の複葉であり、粉青白色で特徴ある色調です。
秋に花が咲くと言われますが、場所によっては夏から花が咲き、秋にはガク(萼)が落ちてしまいます。しかし、ガクが落ちても姿はあまりかわらないので、花が咲いているように見えます。

名前の由来は、初夏から秋にかけて、カラマツの葉を思わせる黄緑色の小さな花を枝先に群がるように咲かせることから、「秋カラマツ」とされます。

アキカラマツ-11(20200802).jpg アキカラマツ-12(20200802).jpg アキカラマツ-13(20200802).jpg アキカラマツ-14(20200802).jpg アキカラマツ-15(20200802).jpg
撮影:2020年8月2日 京都府立植物園にて


アキカラマツ-21(20230912).jpg
撮影:2023年9月12日 京都府立植物園にて

名称:アキカラマツ(秋落葉松)
科:キンポウゲ科 カラマツソウ属
園芸分類:草本
形態:多年草
原産地(分布):在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国
品種名:
草丈/樹高:50~150㎝
開花期:7~9月
花色:黄白色
その他:別名タカトウグサ(高遠草)


nice!(2)  コメント(0) 

サガギク(嵯峨菊) [草本]

サガギクは嵯峨天皇の時代に大覚寺大沢の池に自生していた野菊を品種改良してできたと言われている双子葉、多年生草本の品種です。
普通の「キク」よりも遅く、11月ごろに咲き出します。
キク科の花は一般的に周辺部の大きく目立つ舌状花と、中心部の小さな筒状花でできています。サガギクの花は舌状花が管状になり、10cm程に伸びているのが特徴です。
 嵯峨野にある大覚寺では、王朝風の七五三作りの伝統を今に伝えています。

サガギク-1(20191109).jpg サガギク-3(20191109).jpg サガギク-2(20191109).jpg サガギク-4(20191109).jpg サガギク-5(20191109).jpg
撮影:2019年11月9日 京都府立植物園にて

名称:サガギク(嵯峨菊)
科:キク科 キク属
園芸分類:草本
形態:多年生草本
原産地(分布):中国原産 日本で品種改良されたもの
品種名:
草丈/樹高:40~100cm
開花期:10~11月
花色:白、黄、オレンジ
その他:


nice!(2)  コメント(0) 

イタドリ(虎杖、痛取) [草本]

北海道西部以南の日本各地に分布し、朝鮮・中国・台湾にも分布。
 イタドリは大きくなる多年生草本で、高さ2mになる。茎は太く、中空で竹のように節があって最小限の資源で大きな強度を持つ茎を作り出している。もちろん、春の新芽のころには茎は柔らかく、折り取るとポコンと音がし、食べるとスッパイので「すかんぽ」、「かっぽん」、「ぽっこん」などと呼ばれたりもする。
雌雄異株で初秋から枝には白い小花を穂状にたくさんつける。
雄花は漏斗形で先が5つに裂け、花粉が見える。
雌花は先が5つに裂け、中に3本の花柱(雌しべ)が見える。
雌花の後には、3つの稜がある長いハート形のそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)ができる。
秋のお月見の頃に花が咲き、花の色が紅色を帯びるものをベニイタドリ(名月草)と呼ぶこともあるが、花の色にはさまざまな段階があるようである。
種子には翼があり、風に助けられ、分布を広げる風散布種子となる。新規の場所に定着するには風で種子を散布し、いったん定着すると太い地下茎で群落を広げ、春に竹のように一気に生長する。

和名の由来は、疼(いた)みを取り去る効果があるので「疼取」と名づけられたとされる。
根茎は生薬で虎杖根(こじょうこん)と言われ、利尿、通経剤として用いられる。

◎雌株
イタドリ-11(20230921).jpg イタドリ-12(20230921).jpg イタドリ-13(20230921).jpg イタドリ-14(20230921).jpg イタドリ-15(20230921).jpg イタドリ-16(20230921).jpg イタドリ-17(20230921).jpg イタドリ-18(20230921).jpg イタドリ-19(20230921).jpg
撮影:2023年9月21日 京都府立植物園にて

イタドリ-1(20191128).jpg イタドリ-2(20191128).jpg イタドリ-3(20191128).jpg イタドリ-4(20191128).jpg イタドリ-5(20191128).jpg イタドリ-6(20191128).jpg イタドリ-7(20191128).jpg
撮影:2019年11月28日 京都府立植物園にて

イタドリ-6(20211103).jpg イタドリ-7(20211103).jpg
撮影:2021年11月3日 京都府立植物園にて

名称:イタドリ(虎杖、痛取)
科:タデ科 イタドリ属(ソバカズラ属)
園芸分類:山野草
形態:多年草
原産地(分布):北海道から沖縄、朝鮮半島、台湾、中国
品種名:
草丈/樹高:150~200cm
開花期:8~10月
花色:白色
その他:雌雄異株


nice!(1)  コメント(0) 

タカクマホトトギス(高隈杜鵑) [草本]

タカクマホトトギスは、ユリ科の多年草です。九州大隅半島の岩場に自生します。
茎は斜上し、ほとんど無毛で、草丈は20~50cmほどです。9~10月頃に、茎上部の葉腋に黄色の花を1~2個咲かせます。
葉は幅広く、茎を抱きます。花被片は長さ3.5cm斑点は少なく、花柱には紫色斑点が多い。葯は紫色となります。

キバナノホトトギスとは、葉が広く楕円状、茎に毛が無く、放射状に広がる根出葉が無いことなどで異なります。

環境省RDB:準絶滅危惧(NT)指定植物

タカクマホトトギス-11(20220930).jpg タカクマホトトギス-12(20220930).jpg タカクマホトトギス-13(20220930).jpg タカクマホトトギス-14(20220930).jpg タカクマホトトギス-15(20220930).jpg タカクマホトトギス-16(20220930).jpg
撮影:2022年9月30日 京都府立植物園にて

タカクマホトトギス-1(20190927).jpg タカクマホトトギス-2(20190927).jpg タカクマホトトギス-3(20190927).jpg
撮影:2019年9月27日 京都府立植物園にて

タカクマホトトギス-4(20191028).jpg タカクマホトトギス-5(20191028).jpg
撮影:2019年10月28日 京都府立植物園にて

名称:タカクマホトトギス(高隈杜鵑)
科:ユリ科 ホトトギス属
園芸分類:
形態:多年生草本
原産地(分布):九州大隅半島
品種名:
草丈/樹高:20~50cm
開花期:9~10月
花色:黄色
その他:環境省RDB:準絶滅危惧(NT)指定植物


nice!(1)  コメント(0) 

カラムシ [草本]

 日本に自生し、茎の皮から丈夫な繊維が取れ、古くから栽培されています。林の周辺や道端、石垣などのやや湿った地面を好みます。地下茎を伸ばしながら繁茂するので群落を作ることが多い。刈り取りにも強く、地下茎を取り除かなければすぐに生えてきます。地上部の高さは1mほどですが、半日陰で刈り取りがない環境では秋までに高さ2mに達し、株の根元付近が木化します。地上部は寒さに弱く、霜が降りると葉を黒褐色にしおれさせ枯れてしいますが、地下茎は生き残って翌春には再び群落を形成します。細い茎は葉と共に枯れてしまいますが、太い茎は冬を乗り越え、春に新芽を吹きます。
花は8~10月にかけて咲き、葉柄の根もとに小さな花が房状につきます。雄花と雌花がありますが、雌雄同株で、雌花が株の上のほうにつきます。風によって花粉を運ぶ風媒花で、鮮やかな花びらもなくあまり目立ちません。
別名で「クサマオ」と呼ばれます。昔は繊維を採るために栽培され、その繊維で作った服は戦時中や終戦直後に着られていたとのことです。
古くから植物繊維をとるために栽培されたため、文献上の別名が多く、紵(お)、苧麻(ちょま)、青苧(あおそ)、山紵(やまお)、真麻(まお)、苧麻(まお)などがあるようです。

カラムシ-1(20191001).jpg カラムシ-2(20191001).jpg カラムシ-3(20191001).jpg カラムシ-4(20191001).jpg カラムシ-5(20191001).jpg カラムシ-7(20191001).jpg カラムシ-6(20191001).jpg
撮影:2019年10月1日 京都府立植物園にて

名称:カラムシ
科:イラクサ科 カラムシ属
園芸分類:
形態:多年生
原産地(分布):南アジアから日本を含む東アジア地域
品種名:
草丈/樹高:1~2m
開花期:8~9月
花色:
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

ミソナオシ(味噌直し) [草本]

低山地の林縁や道端にはえる半低木。ヌスビトハギ属の中では特殊な種類で、葉は3小葉、葉柄には狭い翼があります。柄に狭い翼があります。小葉は長楕円状披針(ひしん)形で長さ3~9cm、先はとがる。8~9月、葉腋の総状花序に小形の蝶形花をつけます。花は白色で淡黄色を帯び、長さ5~6mm。豆果は細長く、扁平で、4~6節があり、緩くくびれます。また、豆果の表面には鉤(かぎ)状の毛が密にあり、これで衣服や動物にくっついて散布されます。
 この面白い名前は、防腐効果のある葉や茎を味噌や醤油の中に入れておくと味が良くなるとか、味噌が腐った時に味が戻るということからのようです。別名のウジコロシやウジクサは、殺菌作用により味噌にわいたウジ虫を殺すのにも利用したことからです。

ミソナオシ-1(20190912).jpg ミソナオシ-2(20190912).jpg ミソナオシ-3(20190912).jpg ミソナオシ-4(20190912).jpg ミソナオシ-5(20190912).jpg
撮影:2019年9月12日 京都府立植物園にて

ミソナオシ-11(20201116).jpg ミソナオシ-12(20201116).jpg ミソナオシ-13(20201116).jpg
撮影:2020年11月16日 京都府立植物園にて

ミソナオシ-21(20230120).jpg ミソナオシ-22(20230120).jpg ミソナオシ-23(20230120).jpg
撮影:2023年1月20日 京都府立植物園にて

名称:ミソナオシ(味噌直し)
科:マメ科 ヌスビトハギ属
園芸分類:
形態:
原産地(分布):本州(関東以西)、四国、九州、沖縄県、台湾、中国大陸、インドシナ、ミャンマー、インド、ヒマラヤ西部、スリランカ、マレー半島、スマトラ、ジャワ
品種名:
草丈/樹高:30~90cm
開花期:8~10月
花色:黄白色または緑白色
その他:別名: ウジコロシ、ウジクサ


nice!(2)  コメント(0) 

トバタアヤメ(戸畑菖蒲) [草本]

トバタアヤメは、アヤメ科の多年草となります。自生状態では見られなくなった幻の花と言われています。草丈は10~15cmよ非常に低いです。花色は紫ですが、白花種もあるとか。天然記念物のエヒメアヤメに似ていますが、開花時期や葉脈が浮き出ない等の点で区別されているとのことです。
2009年、日本固有のアヤメの新変種として認定されたとのことです。
トバタアヤメは花茎が短く、葉陰に可憐な花を付けるのが特徴。

和名の「戸畑」とは、明治の末期まで、北九州市戸畑区がまだ原野だった頃に自生していて、その後絶滅したと考えられていたトバタアヤメが、昭和33年に区内の農園で大切に栽培されていたことがわかってから、地域上げて保存と普及の活動されてきた伝説の花とのことで、それが名前の由来です。

トバタアヤメ-1(20190511).jpg トバタアヤメ-2(20190511).jpg トバタアヤメ-3(20190511).jpg トバタアヤメ-4(20190511).jpg トバタアヤメ-5(20190511).jpg トバタアヤメ-6(20190511).jpg
撮影:2019年5月11日 京都府立植物園にて

名称:トバタアヤメ(戸畑菖蒲)
科:アヤメ科 アヤメ属
園芸分類:
形態:多年生草本
原産地(分布):日本
品種名:
草丈/樹高:10~15cm
開花期:5月
花色:紫色
その他:


nice!(0)  コメント(0) 

ホシケイラン(星恵蘭) [草本]

常緑樹林内の地上に生える地性ランで、花は5~6月に咲きます。花は鮮やかな黄色。花弁はやや細長く、全体に筒状に咲いて花びらは広がりません。唇弁には縦じわが多く、やや赤みが濃くなっています。
ホシケイランは、ガンゼキランの一品種です。ガンゼキランの仲間は日本南部から東アフリカ、マダガスカル、熱帯アジア、日本南部、オセワニアの広い地域に約50種が確認されています。ガンゼキランの中でも、葉に星形の斑が入るものを特にホシケイランと呼んでいます。

ホシケイラン-1(20190426).jpg ホシケイラン-2(20190426).jpg ホシケイラン-3(20190426).jpg ホシケイラン-4(20190426).jpg
この葉の模様が名前の由来

撮影:2019年4月26日 京都府立植物園にて

名称:ホシケイラン(星恵蘭)
科:ラン科 ガンゼキラン属
園芸分類:
形態:多年生草本
原産地(分布):日本、マレー半島、インド、オーストラリア南部
品種名:
草丈/樹高:40~60cm
開花期:5~6月
花色:外側は白色,内側は黄褐色と桃色
その他:


nice!(1)  コメント(0) 

ハシリドコロ(走野老) [草本]

日本の本州から四国・九州にかけて分布する多年草。山間の日陰などの湿った木陰に群生します。早春に葉に包まれた新芽を出し、全長は40~50 cm程度に成長します。花期は~5月ごろで、釣鐘状の暗紫紅色の花を咲かせます。夏先には休眠状態に入るため枯れます。夏から冬までは見ることができない典型的な春植物となります。
和名は、食べると錯乱して走り回ること、また、根茎がトコロ(野老)に似ていることから付けられました。

ハシリドコロ-1(20190406).jpg ハシリドコロ-2(20190406).jpg ハシリドコロ-3(20190406).jpg ハシリドコロ-4(20190406).jpg
撮影:2019年4月6日 京都府立植物園にて

名称:ハシリドコロ(走野老)
科:ナス科 ハシリドコロ属
園芸分類:草本
形態:多年草
原産地(分布):日本の本州から四国・九州
品種名:
草丈/樹高:40~50cm
開花期:4~5月
花色:暗紫紅色
その他:別名、キチガイイモ、キチガイナスビ、オニヒルグサヤ


nice!(0)  コメント(0) 

ススキ(芒、薄) [草本]

葉は根際や茎からたくさん出て、線形で細長い。堅くて、縁には鋭い鉤状のぎざぎざ(鋸歯)があり、皮膚などを切りやすいことは多くの方が経験済みですね。
花の特徴としては、枝分かれした枝に、隙間なく小穂が密生し、小穂の先から細長い刺が伸び、鉤のように曲がります。これを芒(のぎ)といい、薄(ススキ)の特徴となります。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着)となります。
ススキは、尾花ともいい秋の七草の一つ。また茅(かや。「萱」とも書く)と呼ばれる有用植物の主要な一種。 野原に生息し、ごく普通に見られる多年生草本となります。

ススキ-21(20221019).jpg ススキ-22(20221019).jpg ススキ-23(20221019).jpg ススキ-24(20221019).jpg ススキ-25(20221019).jpg
撮影:2022年10月19日 京都府立植物園にて

ススキ-11(20200917).jpg ススキ-12(20200917).jpg ススキ-13(20200917).jpg ススキ-14(20200917).jpg
撮影:2020年9月17日 京都府立植物園にて

ススキ-1(20181029).jpg ススキ-2(20181029).jpg ススキ-3(20181029).jpg ススキ-4(20181029).jpg ススキ-5(20181029).jpg
撮影:2018年10月29日 京都府立植物園にて

ススキ-6(20181030).jpg ススキ-7(20181030).jpg
撮影:2018年10月30日 京都府立植物園にて

名称:ススキ(芒、薄)
科:イネ科 ススキ属
園芸分類:草本
形態:多年草
原産地(分布):原産地は中国など東アジアとされ、朝鮮半島、中国、台湾、マレーシアなどに分布
品種名:
草丈/樹高:1~2m
開花期:8~10月
花色:白色、赤色、緑色
その他:


nice!(1)  コメント(0)