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キバナアキギリ(黄花秋桐) [山野草]

 キバナアキギリは本州・四国・九州に分布する多年草。丘陵地帯から山地にかけての、明るい夏緑広葉樹林や林縁などに生育し、適潤地からやや湿った場所に生育することが多い。
茎は四角形で高さ20~40cm、毛が多く、葉は対生して長い柄があり、三角状ほこ型で長さ5~10cmとなります。葉柄には毛が多く、葉の両面、特に脈上に毛が多くあります。花は8~10月にかけて咲き、淡黄色。顎の脈上には開出毛が目立ち、花冠は長く伸びて2.5~3.5cm、有毛。長く伸びた雌しべは暗紫色で先端は2つに分かれています。

シソ科の典型的なワニグチのようなかたちに、蛇の舌のように雌しべがペロペロと出ています。その下、花の入り口に2つの雄しべが腕状につき出ています。
この雄しべの付け根の先に連動して「仮り雄しべ」があり、虫が密を求めて潜り込むと、この「仮雄しべ」が押されてテコの原理で本物の雄しべの先が下がり、虫の背中に花粉を付けます。
後戻りして這い出した虫が他の花に行った時に、背中に付いた花粉がペロペロ出ている雌しべに触れる仕組みです。よくできてますね。

学名「Salvia nipponica」で、まさにその名も「日本のサルビア」です。

キバナアキギリには、花筒の内部の基部近くに環状に毛がありますが、アキギリは花筒の内面ほぼ全体に毛がある違いがあります。

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撮影:2022年9月26日 京都府立植物園にて

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撮影:2020年10月4日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年9月27日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年10月12日 京都府立植物園にて



名称:キバナアキギリ(黄花秋桐)
科:シソ科 アキギリ属
園芸分類:野に咲く花
形態:多年草
原産地(分布):本州~九州の低い山地
品種名:
草丈/樹高:20~40cm
開花期:8~10月
花色:淡黄色
その他:


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キイジョウロウホトトギス [山野草]

日本には10種ほどのホトトギスの仲間が自生していますが、ジョウロウホトトギスは、四国の太平洋側の地域に特産する種類で、山地の渓谷の湿った岩場や崖に見られます。キイジョウロウホトトギスもそのひとつとなります。釣り鐘形で明るい黄色で長さ5cmほどの花を、葉のわきに1~2輪咲かせます。内側に赤紫色の斑点が多数あり、質は厚くてロウを塗ったような光沢があります。葉は幅広くて光沢は少なく、毛が生えていています。茎は長さ40~100cm、弓なりに伸びて垂れ下がるので、茎が垂れて花を咲かせます。
キイジョウロウホトトギスは紀伊半島の特産。ジョウロウホトトギスの仲間では比較的育てやすい。一般に「ジョウロウホトトギス」の名で流通するのはこれのようです。

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撮影:2020年10月16日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年10月12日 京都府立植物園にて

名称:キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑草)
科:ユリ科 ホトトギス属
園芸分類:草花,山野草
形態:多年草
原産地(分布):四国
品種名:
草丈/樹高:40~100cm
開花期:9~10月
花色:黄色
その他:


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タイワンホトトギス(台湾杜鵑草) [山野草]

 日本では西表島だけにわずかに自生とのことです。
 茎は普通、屈曲し、無毛かわずかに毛があります。葉は互生し、倒被針形又は狭い楕円状披針形~倒卵形、葉表は無毛に近く、葉裏は有毛、特に脈に沿って多いようです。茎頂又は葉腋の集散花序にまばらに花をつけます。小花梗は長さ1~6㎝、有毛。花はトランペット形、花被片は斜め上向きに開き、青紫白色、縁が濃く、表面に濃い紫色の斑点があり、披針形又は倒披針形~惰円形、長さ2~2.5㎝、裏面はやや暗紫色を帯び、まばらに毛があります。花被片の内面基部の橙色の斑紋はやや不明瞭、基部の両側の膨らみが黒色を帯びます。花柱や柱頭、花糸にも斑点があります。
台湾と西表島の低地から標高1900mまでの森林や低木林などに見られ、寒さに強く、おそらくホトトギス属で最強健種ではと言われています。


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撮影:2018年10月11日 京都府立植物園にて

名称:タイワンホトトギス(台湾杜鵑草)
科:ユリ科 ホトトギス属
園芸分類:草花,山野草
形態:多年草
原産地(分布):台湾、沖縄県の西表島
品種名:
草丈/樹高:45~80cm
開花期:9~10月
花色:青紫白色
その他:


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キバナノホトトギス(黄花の杜鵑草) [山野草]

林縁や林床に生育し、茎は高さ10~40cmで直立し、硬い毛をまばらにつけます。葉は深緑色、倒披針(とうひしん)形で、基部は多少茎を抱きます。9~10月、葉腋(ようえき)から褐色毛を密につけた5mmほどの花柄を1~3本出し、先端に5~7個の黄色花を上向きに開きます。宮崎県の固有種ですが、古くから広く栽培されているようです。
キバナノホトトギスの特徴は、花柄が花よりはるかに長いことであり、他のホトトギスにはない特徴となります。
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キバナノホトトギスの特徴である、花柄が長いところがお分かりいただけますか?
撮影:2018年10月11日 京都府立植物園にて

名称:キバナノホトトギス
科:ユリ科 ホトトギス属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):ヒマラヤ~フィリピン~日本
品種名:
草丈/樹高:10~40cm
開花期:9~10月
花色:黄色
その他:絶滅危惧Ⅱ類



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