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テンダイウヤク(天台烏薬) [薬用植物]

中国の中南部を原産とする低木。独特の芳香を放つ根が胃薬になるとして、薬木として享保年間(江戸時代)に日本へ渡来したものが野生化し、本州や九州の暖地に分布します。
花は、3~4月ころ枝の先の葉腋(ようえき)に淡黄色の花を多数つけます。
果実は、秋には黒く熟します。
胃薬になるのは根の肥大した部分で、その形状をカラスに見立てて「烏薬」と呼ばれるようになったようです。また、中国の天台山のものが生薬として最良とされたことから、後に「天台」を冠してテンダイウヤクと呼ばれるようになったとも。

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撮影:2018年4月3日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年9月13日 京都府立植物園にて

名称:テンダイウヤク(天台烏薬)
科:クスノキ科 クロモジ属
園芸分類:
形態:常緑低木
原産地(分布):中国
品種名:
草丈/樹高:3mほど
開花期:3~4月
花色:淡黄色
その他:雌雄異株


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ヤマブキ(山吹) [花木]

ヤマブキは、日本、中国に分布するバラ科ヤマブキ属の落葉性低木です。
一属一種の植物で、ヤマブキ属に分類されていのは本種ヤマブキのみです。
日本では、北海道から九州にかけて分布しており、柔らかな日差しが差し込む森林の端や斜面、渓流沿いの崖などに自生しています。
美しい山吹色の花が咲くので『万葉集』にも詠まれるなど、古くから観賞されてきました。
花期になると旧枝から伸びた短い枝の頂部に、花径3~5㎝程度の花を一輪咲かせます。
花は5枚の花弁を持ち、中央には多数の雄しべと5本の雌しべがあります。
ヤマブキの名の通り、目に鮮やかな山吹色の花が美しい花木です。
基本種は一重咲きですが、華やかな八重咲き品種も人気で、よく植栽されます。
花色は山吹色のみ。

シロヤマブキと混同されることがありますが、ヤマブキとシロヤマブキは別属の植物で、ヤマブキは花が5弁(シロヤマブキは4弁)、葉が互生(シロヤマブキは対生)であることで、容易に区別できます。


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撮影:2019年4月17日 京都府立植物園にて

名称:ヤマブキ(山吹)
科:バラ科 ヤマブキ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉低木
原産地(分布):日本、中国
品種名:
草丈/樹高:1~1.5m
開花期:4~5月
花色:黄色
その他:


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キクモモ(菊桃) [花木]

観賞用の「ハナモモ」の1種で庭木や鉢物として植えられ、古い時代に完成された種類で現在まで変わる事なく栽培されているものです。
樹高2~3mになる落葉広葉低木で、樹皮は灰色でサクラと同じように横筋がはいり、木肌は細かいが老木では割れ目が入ります。
花は前年枝の葉腋につき直径約4cmの濃紅色の八重咲き、花弁は50枚前後あるように見られますが、花弁は多数の雄シベが変化したものとのことです。果実は核果で直径約3cmの先の尖った球状で、側面に割れ目が入り毛深いです。6月頃に熟すが食用にはならず自然落下します。
名前は、花弁が細長くキクに似ていることに由来します。別名は、ゲンジグルマ(源氏車)。

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撮影:2018年4月3日 京都府立植物園にて

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撮影:2019年8月17日 京都市内にて

名称:キクモモ(菊桃)
科:バラ科 サクラ属
園芸分類:
形態:落葉小高木
原産地(分布):
品種名:
草丈/樹高:2~3m
開花期:4~5月
花色:濃紅色
その他:別名は、ゲンジグルマ(源氏車)


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ゲンペイシダレモモ(源平枝垂れ桃) [花木]

花を観賞するために改良されたモモです。
江戸時代からあるモモの品種で、一本の木に白花と紅花、紅白の絞りの3色を咲かせるハナモモです。源氏と平氏が競ったように、赤と白、中間の絞りの3色が競うように咲き乱れます。

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撮影:2020年4月2日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年4月3日 京都府立植物園にて

名称:ゲンペイシダレモモ(源平枝垂れ桃)
科:バラ科サクラ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉高木
原産地(分布):中国、イラン、アフガニスタン
品種名:
草丈/樹高:3~8m
開花期:3~4月
花色:白色、紅色、紅白
その他:


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ハナモモ(花桃) [花木]

ハナモモは、花を観賞するために改良されたモモで、花つきがよいため、主に花を観賞する目的で庭木などによく利用されます。サクラの花の咲く時期に前後して開花の最盛期を迎え、あでやかなピンクや赤、白の花が春の庭を彩ります。モモは古来より中国では災いを除き、福を招くとされてきました。日本への渡来は古く、弥生時代といわれています。『古事記』にもイザナギが黄泉の国から逃げ帰るときに悪鬼にモモを投げつけて退散させたとあることから、古い時代から栽培されていたことがうかがえます。その後、平安時代には3月3日の桃の節句が祝われ、モモの花が観賞されるようになりました。
結実するが実は小さく、食用には適さないとのことです。


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撮影:2018年4月3日 京都府立植物園にて

名称:ハナモモ(花桃)
科:バラ科 モモ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉高木
原産地(分布):中国北部
品種名:
草丈/樹高:5~8m
開花期:3~4月
花色:白,赤,ピンク,複色
その他:


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オオチョウジガマズミ [花木]

オオチョウジガマズミは、レンプクソウ科カマズミ属の落葉低木で、日本では長崎県対馬のみに自生する貴重な樹木です。
岡山県や香川県小豆島に自生するチョウジガマズミの基本種とされており、共にヨーロッパで品種改良が進み、現在では数種の園芸品種が流通しています。
チョウジガマズミに比べると花が大きく密に咲き、海外では高い人気を誇る花木です。
対馬に自生するオオチョウジガマズミは、環境省レッドデータ絶滅危惧種ⅠB類に分類されています。
花は、淡紅色の蕾が開くと白い花が現れます。
花径1~1.5㎝程度の小さな花が集まって手毬状になり、径~5㎝の花序を形成します。
小さな白い花には強い芳香があり、花の季節になると庭を甘い香りで包みます。
葉は広楕円形で枝に対生し、チョウジガマズミと比べると丸みがあります。
花後に実る赤い果実は熟すと黒く色づき、葉は秋になると美しく紅葉します。

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撮影:2022年4月15日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年4月6日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年3月28日 京都府立植物園にて

名称:オオチョウジガマズミ
科:レンプクソウ科 カマズミ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉低木
原産地(分布):日本、朝鮮半島
品種名:
草丈/樹高:1.5~2m
開花期:4~5月
花色:白(蕾と花弁内側はピンク)
その他:


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