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リョウメンシダ(両面羊歯) [シダ・コケ類]

全国の各地の山地の谷間や斜面の湿ったところに生えます。高さは60~150cm。葉は黄緑色から明るい緑色で、3回羽状複葉。葉の両面が同じ色をしています。葉柄下部の鱗片は褐色~黄褐色で密生しています。包膜は大型で円腎形です。
胞子嚢がついていない葉は表裏の質感がよく似ており、区別が付きにくいことから、両面羊歯と名付けられました。

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シダの葉の裏面
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撮影:2017年11月29日 京都府立植物園にて

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表面


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裏面

撮影:2020年1月9日 京都府立植物園にて

名称:リョウメンシダ(両面羊歯)
科:オシダ科カナワラビ属
園芸分類:
形態:常緑性の多年生草本
原産地(分布):
品種名:
草丈/樹高:60~150cm
開花期:
花色:
その他:


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ドウダンツツジ(灯台躑躅) [落葉樹]

ドウダンツツジは春に咲く白い壺形のかわいらしい小花と、秋の紅葉(10月中旬から11月)がすばらしい、落葉性の花木です。葉が出る前に開花します。
日本原産ですが、現在、各地で栽培されているドウダンツツジは小葉の優良個体を選抜したものです。刈り込みに耐え、小枝が密に出るので、生け垣用として、戦後急速に全国に広まったものと考えられます。野生のドウダンツツジの多くは、栽培されている株よりも葉が大きく、枝の出方が粗めです。実際、各地に残るドウダンツツジの古木は葉が大きく、葉の幅が広い、野性のヒロハドウダンツツジ(Enkianthus perulatus f. japonicus)だと思われます。私が撮影した植物園のドウダンツツジも葉が大きめでしたので野生種に近いもではないでしょうか。
 名前の「ドウダン」は、枝分かれしている様子が昔夜間の明かりに用いた灯台(結び灯台)の脚部と似通っており、その「トウダイ」から転じたものと言われています。

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撮影:2018年4月5日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年11月29日 京都府立植物園にて

名称:ドウダンツツジ(灯台躑躅)
科:ツツジ科 ドウダンツツジ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉性低木
原産地(分布):日本(本州・四国・九州)、台湾
品種名:
草丈/樹高:1~2m
開花期:4~5月
花色:白色
その他:


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アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭) [常緑樹]

北アメリカ原産の常緑性低木で、長さ50~70cmで剣のような形をした葉っぱを茂らせます。葉は厚みがありピーンとまっすぐ伸び、その先端は針状に尖っています。洋風の庭や建物とよくマッチしますが、変化に乏しい上に葉の先端が刺さると痛くて少々扱いにくい面もあります。5~6月、もしくは10月頃に花茎を長く伸ばして黄白色で鐘のような形をした花をたくさん咲かせます。日本には受粉を媒介する蛾(俗に、ユッカ蛾と言われる)がいないので、自然環境下では結実しないと言われています。
細長く鋭利な刀のような葉が多数集合して放射状に広がった中心部から、 長い花茎が真っ直ぐに伸びて分枝し、その各枝に多数の大きな下向きの純白の花をつけます。
春秋2度咲きします。
日本には受粉を媒介する蛾(俗に、ユッカ蛾と言われる)がいないので、自然環境下では結実しないと言われています。

名前の由来は、アツバキミガヨランのキミガヨランは学名の「Yucca gloriosa」の「gloriosa・グロリオサ(栄光のある)」という意味を「君が代は栄える」という風に解釈して名付けられたようです。当然、アツバは葉っぱが厚いという意味です。
別名のユッカの方が通りがいいかもですが!


キミガヨランとアツバキミガヨランの違い
両者とも草丈は高いですが、違いは、 アツバキミガヨランの方が相対的に背が低く葉が厚くて硬い、 キミガヨランはより背が高く葉が少し柔らかく垂れ下がります。
開花時期では、キミガヨランは夏~秋に咲きますが、 アツバキミガヨランの開花期は初夏と秋というように2度見られます。

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撮影:2022年12月15日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年11月28日 京都府立植物園にて

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撮影:2020年5月23日 京都市伏見区にて

名称:アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)
科:リュウゼツラン科 イトラン属(ユッカ属)
園芸分類:
形態:常緑性低木
原産地(分布):北アメリカ南部
品種名:
草丈/樹高:1~2m
開花期:5~6月 10月
花色:白色
その他:


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オオスギゴケ(大杉苔) [シダ・コケ類・セン類]

スギゴケは苔の中でも大型で、硬質な葉と直立したその堂々とした姿は、日本庭園や寺社の庭に生やしている場合が多いです。
茎が直立して細い葉が生え、その様子がスギのようなのでスギゴケと呼ばれます。コケの中ではポピュラーでよく見かけるものです。
低地~山地の日陰地を好みます。
湿った場所や、岩の隙間、腐木上などに群生します。
水辺を好む種類もあり、その場合には湧き水の側や、沼地の水際などでも生育しています。

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撮影:2017年11月24日 京都府立植物園にて

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撮影:2020年11月5日 京都府立植物園にて

名称:オオスギゴケ(大杉苔)
科:スギゴケ科 スギゴケ属
園芸分類:蘚類
形態:多年草
原産地(分布):九州~北海道、世界
品種名:
草丈/樹高:
開花期:
花色:
その他:


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シャガ(射干) [草花]

シャガは日本各地の低地や人里近くの湿った森林に普通に見られる、常緑多年草です。葉はやや厚く強い光沢があって垂れます。春に茎を斜めに伸ばして、その先に白地に青い斑点が入る花を多数咲かせます。長い地下茎を伸ばし、その先に芽をつくってふえるので、大きな群落をつくるのが普通です。
シャガは中国原産で、かなり古くに日本に入ってきた帰化植物となります。日本のものはタネができません。このことから日本に存在する全てのシャガは同一の遺伝子を持ち、またその分布の広がりは人為的に行われたと考えることができるそうです。

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撮影:2022年4月15日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年4月20日

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撮影:2018年4月5日 京都府立植物園にて

名称:シャガ(射干)
科:アヤメ科 アヤメ属
園芸分類:草花
形態:常緑性多年草
原産地(分布):中国東部~ミャンマー
品種名:
草丈/樹高:30~50cm
開花期:4~5月
花色:白,青
その他:


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ワサビ(山葵) [水生植物]

山の清流を利用したワサビ田に見られるように、涼しく水のよい場所でなければ育ちにくいです。砂利の多い場所だと根は大きく、泥質の場所に生えるものは根が小さいと言われています。強い刺激性のある香味を持ち、日本独特の香辛料として利用されるおなじみの植物です。
白い小さな花が可愛らしい。花、若葉とも食用になります。
葉もつぼみをつけた花も辛味があっておいしい。

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撮影:2018年4月11日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年4月29日 姫川源流にて

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撮影:2020年3月13日 京都府立植物園にて

名称:ワサビ(山葵)
科:アブラナ科ワサビ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):日本
品種名:
草丈/樹高:20~40cm
開花期:3~5月
花色:白色
その他:


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ミズバショウ(水芭蕉) [水生生物]

湿地に自生し発芽直後の葉間中央から純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞を開きます。これが花に見えますが仏炎苞は葉の変形したものです。仏炎苞の中央にある円柱状の部分が小さな花が多数集まった花序(かじょ)です。開花時期は低地では4~5月、高地では融雪後の5~7月にかけて。葉は花の後に出ます。根出状に出て立ち上がり、長さ80 cm、幅30 cmに達します。
和名の「バショウ」は、芭蕉布の材料に利用されているイトバショウの葉に似ていることに由来するとのこと。

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撮影:2022年4月7日 京都府立植物園にて

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撮影:2017年4月29日 姫川源流にて

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撮影:2018年4月5日 京都府立植物園にて

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撮影:2018年4月29日 京都府立植物園にて

名称:ミズバショウ(水芭蕉)
科:サトイモ科 ミズバショウ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):
品種名:
草丈/樹高:30~80cm
開花期:4~7月
花色:黄色
その他:


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カタクリ(片栗) [山野草]

早春に10cm程の花茎を伸ばし、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせます。蕾をもった個体は芽が地上に出てから10日程で開花します。花茎の下部に通常2枚の葉があり、長楕円形の葉には暗紫色の模様があります(地域によっては模様がないものもある)。
種子が地中に入ってから平均8年目でようやく2枚の葉を出して開花します。
昔は、球根から”片栗粉”(かたくりこ)を採っていましたが、今は8割がじゃがいも、2割がさつまいものでんぷんからつくられているそうです。
「片栗」の本物の「片栗粉」は薬局で売っているそうです。 
 片栗粉は消化がよく上質なので漢方薬として病後の滋養用に使われ、江戸時代の本には「病人飲食が進みがたく至りて危篤の症になるとカタクリという葛粉のごとくなるものを湯にたてて飲ましむ」と書かれたとも。
「片栗」の漢字は、食用にする根の鱗片が栗の片割れに似ていることからあてられたました。

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撮影:2017年4月29日 白馬五竜高山植物園にて

名称:カタクリ(片栗)
科:ユリ科カタクリ属
園芸分類:
形態:多年草
原産地(分布):
品種名:
草丈/樹高:10cm
開花期:4~6月
花色:桃色
その他:


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コデマリ(小手毬) [落葉樹]

コデマリは、細い枝や葉が見えなくなるほど白い多数の花を咲かせ、枝垂れる姿がとても見事で、庭木や切り花として利用される、春を代表する花木です。同じ仲間のユキヤナギよりも遅く、赤褐色の新梢が伸びたあと、4月から5月に開花します。
コデマリは古く中国から渡来し、江戸時代初期から観賞用に栽培されてきました。和名は、小さな花が丸く集まり、手毬のように咲くことから、「小さな手毬」で「小手毬」と!。

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撮影:2017年5月2日 京都市伏見区にて

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撮影:2020年4月26日 京都市伏見区にて

名称:コデマリ(小手毬)
科:バラ科 シモツケ属
園芸分類:庭木・花木
形態:落葉性低木
原産地(分布):中国南東部
品種名:
草丈/樹高:1~1.5m
開花期:4月中旬~5月中旬
花色:白色
その他:


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スイセン(水仙) [球根]

スイセンはイベリア半島を中心に、イギリス、ヨーロッパ中部、北アフリカを含む地中海沿岸地域に25~30種が自生します。日本にも野生状態で生育しています。
代表的な種類に、ラッパズイセン、八重咲きスイセン、房咲きスイセン、口紅スイセンなどがあります。系統によって開花時期が異なり、早いものでは11月中・下旬から、ラッパズイセンなどは3月から4月に開花します。いずれも秋から初夏にかけて生育し、夏には枯れて休眠します。
葉の間からつぼみをつけた花茎が伸び、伸びきるとつぼみが横向きになり、成熟するとつぼみを覆っていた包を破って花が開きます。典型的なスイセンの花の場合、雌蕊(しずい)は1本、雄蕊(ゆうずい)は6本。6枚に分かれた花びらと、中心に筒状の花びらを持ちますが、6枚に分かれている花びらのうち、外側3枚は萼(がく)であり、内側3枚のみが花弁となります。二つをあわせて花被片(かひへん)と呼びます。一方、中心にある筒状の部分は副花冠(ふくかかん)と言います。

◇ニホンズイセン
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撮影:2016年12月29日撮影

◇ソレイュドール
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撮影:2017年12月15日撮影 京都府立植物園にて

名称:スイセン(水仙)
科:ヒガンバナ科 スイセン属(ナルキッスス属)
園芸分類:球根
形態:多年草
原産地(分布):イベリア半島を中心とした地中海沿岸地域
品種名:
草丈/樹高:10~50cm
開花期:11月中旬~4月
花色:白,オレンジ,黄,複色
その他:


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