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カラスムギ(烏麦) [草本]

カラスムギはヨーロッパから西アジアなどの地域を原産とする一年生草本で、古代にムギなどの畑作とともに伝来したとされる史前帰化植物の1つです。
日本では、北海道から九州の畑地、休耕地、道端、河川敷、荒れ地などに発生し、麦作内に発生するカラスムギは難防除雑草です。
秋に芽生え、春に花を咲かせるライフサイクルは、ムギ畑のサイクルとよく一致しています。

カラスムギの穎果を覆う穎には屈曲した長い芒(のぎ)があり、穂から脱落するとこの芒が乾湿運動(かんしつうんどう)によって屈曲点を軸に回転を繰り返します。この回転運動によって穎果は土壌に押し込まれ、発芽に有利な位置に置かれるようです。

 植物の名称に「カラス」や「イヌ」と付けるのは、それが人間の食用には適さない植物であるという見方によることが多く、このカラスムギもその1つです。しかし実際は食用に適しており、欧州や中東では栽培化以前にも野生種が利用されていたようです。
名の由来には、食用にならずにカラスが食べる麦とする説もあります。


乾湿運動とは、植物の運動の一。死細胞の細胞壁が空気の乾湿に応じて膨らんだり収縮したりする物理的運動。マメ科植物の果実、シダ植物の胞子嚢(ほうしのう)の開裂など。


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撮影:2020年5月8日 京都市伏見区にて

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屈曲した長い芒(のぎ)
撮影:2020年5月9日 京都市伏見区にて

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撮影:2020年5月14日 京都市伏見区にて

名称:カラスムギ(烏麦)
科:イネ科 カラスムギ属
園芸分類:
形態:一年生草本(2年草)
原産地(分布):ヨーロッパ・西アジア原産
品種名:
草丈/樹高:30~100cm
開花期:5~7月
花色:
その他:


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